くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「15歳の短歌・俳句・川柳」

2016-06-14 21:47:48 | 詩歌
 図書館にひさしぶりに足を運びました。
 早速「15歳の短歌・俳句・川柳」(ゆまに書房)を三冊セットで借りてみました。
 ①愛と恋 ②生と夢 ③なやみ だったかな……。
 あといつ行けるかもわからないので、すぐ返却できるように車に置いてしまう……。
 とりあえず、②は自分で所有したいと痛切に思います。巻末の佐藤文香さんのエッセイがすごくいい。夏井いつきさんとの出会いから俳句甲子園でのやり取り、解釈をめぐってチームで対策を立てていくのとか、青春小説みたい。
 おもしろかった作品を抜き書きしたら、かなりの量になりました。

   さかみちを全速力でかけおりてうちについたら幕府をひらく  望月裕次郎
   うれいなくたのしく生きよ娘たち熊銀行に鮭をあずけて  雪舟えま
   恋しげく柿の裏葉の夜をかよふ  三橋敏雄
   わたくしの通ったあとのすごい闇  定金冬二
   空のまほらかがやきわたる雲の群千年くらいは待ってみせるさ  山田富士郎

 個性的ですよね。初めて目にしてふと心ひかれるものも結構あります。例えば「おとうとよ忘るるなかれ天翔ける鳥たちおもき内蔵もつを」伊藤一彦さんは若山牧水の研究者で、堺雅人さんの恩師。お二人の共著がすごくおもしろかったのですが、返却期間がきてしまって全部読み終わらないまま……。また借りようと思いました。
 奥村晃作さんの短歌がすごいおもしろい!
 「ボールペンはミツビシがよくミツビシのボールペン買ひに文房具屋に行く」。「ただごと歌」というのを提唱されているのだそうです。思わず検索しましたよ。ああ、聞いたことある、と思う作品が多かった。

語り尽くせないので、続きます。