くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「ニッポンの子育て」井上きみどり

2009-11-25 05:22:24 | エッセイ・ルポルタージュ
先日、息子のリクエストでお好み焼きを食べたのですが、カウンターの隣に常連らしき男性が坐り、お店の方と親しげに話している。どうも大阪出身のようで、仙台との価値観の違いを喋っているのですが、これがおもしろくてつい聴き入ってしまいました。関西弁だと交通事故にあっても加害者だと思われてしまうとか、スーパーで値切り交渉をしたら、「他の方にご迷惑になりますので」と言われたとか……。すみません、わたし、「アバンティ」の客みたいですね。(FMで週末の夕方やっている番組。ジェイクやスターンがいるイタリアンバーで、お客さんたちが様々な経験談をするのです)
ふとその方を見て、「もしや、ひーちゃん?」と思ったのですが、気のせいでしょうか。
ひーちゃんとは。
仙台在住の漫画家井上きみどりさんの旦那さんです。わたしも写真を見たのは一度きりなので、もしかしたら間違いかもしれません。でも折角ですから、今日は井上きみどり「ニッポンの子育て」(集英社文庫)を。
すみません、本来なら「子供なんか大キライ」なんでしょうけど……。飛び飛びに読んでいるので。
この本は、きみどりさんと担当の山本さん(現代洋子「ともだち何人なくすかな」や芳成香名子「カンタン超うま! 手抜きクッキング」にも出ている編集さんですね)と、日本で現在「子育て」をしている方にお話を聞く、というコンセプトです。いろいろな人に取材に行くわけです。そう、本当にいろいろな人に……。
わたしにとってインパクトが強かったのは、「受刑者の子育て」……。かなり、かなり過酷ですよね。
そして、その中で「母」になるということも。
最長一半年。その期間は母子同居が認められています。でも、生後二三ヶ月で、赤ちゃんを外の世界に出す人が多いんですって。
二三ヶ月……。かわいい盛りだって。(うちの子供、かなり長いこと「今が一番かわいいのよ」と言われましたが、結局一番かわいい時期っていつなんでしょうかね)
とにかく、しんみりしてしまいます。
続いて、「SM女王の子育て」。きゃーっ。そうかーと思うような知識満載です。(役に立つかどうかは、保証しませんが)
さらにどたキャンされまくったという「十代夫婦の子育て」もおかしかった。
どのケースにもまんががついて、対談形式で進み、ラストに井上さんのまとめがついているので読みやすいです。
さて、最後に井上さん自身の「漫画家の子育て」がついています。
これを読み返したら、あの、ひーちゃんなのかどうか自信がなくなりました。今度もう少しマンガを読んでみます。