お仕事もの、好きです。今回は小野寺伸枝「助産婦さんのちょっと辛口ナイショ話」(朝日ソノラマ)を借りてきました。2000年発行。この十年でわたしも出産したので、いろいろ思い出しながら読みました。
この方は自宅出産のための出張助産婦さん。昔だったら「産婆さん」と呼ばれた立場だと小野寺さんは言います。
わたしは病院で出産しましたが、総合病院から産科がなくなることになって、隣の市の個人病院に転院。息子を産んだときの病院も、縮小されてきています。地元で出産しようとするのは難しいですね。
知りあいには、息子を産婆さんに取り上げてもらったというお母さんがいます。その子のあとは引退すると言っていたとか。もう二十年近く前。(しかし、二十年前にまだ産婆さんがいたという方が驚きでした。わたしだって病院で生まれたもの)
自宅出産を選ぶ方には、こだわりを強くもつ方が多いそうです。
例えば自然に関わることに興味があるとか、バースプランが明確だとか。
ただ、どうしてもダメだという人もいるそうで、やっぱり人の考え方は一人ひとり違うのだなあ、と思いました。どんな価値観で生きているのか、お産には明確に現れてきます。
わたし自身は非常に楽な出産だったので、それほど悔いはないんですが、息子のときにシャワーの順番を飛ばされてそのまま忘れ去られてしまったことは残念ですね(笑)。娘のときは毎日シャワーが使えて、嬉しかったー。
読んでいて、息子が逆子になりそうだったため、頑張って体操していたことを思い出しました。わりとぎりぎりに直ったので、正常分娩でしたが。でも、同じ条件の義妹は早い段階で帝王切開と決められたのですよ。
医院の中には、背の低い人は否応なしに帝王切開にするというところもあるんですって。
こういう本を読むとき、いちばん興味をもって読む部分は、「こんな人がいた」というエピソードですね。今回おもしろかったのは、OLで未婚で実家で暮らしているのに、もう臨月になっても誰にも気づかれなかった人。彼氏に「お腹が痛い~!」と電話して、救急車で運ばれて出産。事実を知らされていなかった周囲は仰天。(彼氏さえ気がつかなかったとか……)
二人でシングルマザーになる予定の姉妹にも驚かされました。お産のとき現れた男性を、姉は「先生」と呼び、職場の同僚だと語ります。二ヶ月後。妹の出産時にもその男性が現れ、「パートナー」として臍の緒を切っていきます。
彼らはどういう関係なのでしょう。小野寺さんは「一夫多妻? 新興宗教?」と疑問を感じていましたが。
国際的な助産婦学会に、わざわざ椅子やテーブルを持ち込んで、「そいつの言ってることはうそっぱちよ!」とやじを飛ばす集団とか、現場についていけずに行方をくらませてしまった医師とか、いろいろなエピソードがあって、楽しく読みました。
たくさんの人がいて、それぞれの出産がある。自分は何を大切にするのかを考えてみるのもいいですよね。
この方は自宅出産のための出張助産婦さん。昔だったら「産婆さん」と呼ばれた立場だと小野寺さんは言います。
わたしは病院で出産しましたが、総合病院から産科がなくなることになって、隣の市の個人病院に転院。息子を産んだときの病院も、縮小されてきています。地元で出産しようとするのは難しいですね。
知りあいには、息子を産婆さんに取り上げてもらったというお母さんがいます。その子のあとは引退すると言っていたとか。もう二十年近く前。(しかし、二十年前にまだ産婆さんがいたという方が驚きでした。わたしだって病院で生まれたもの)
自宅出産を選ぶ方には、こだわりを強くもつ方が多いそうです。
例えば自然に関わることに興味があるとか、バースプランが明確だとか。
ただ、どうしてもダメだという人もいるそうで、やっぱり人の考え方は一人ひとり違うのだなあ、と思いました。どんな価値観で生きているのか、お産には明確に現れてきます。
わたし自身は非常に楽な出産だったので、それほど悔いはないんですが、息子のときにシャワーの順番を飛ばされてそのまま忘れ去られてしまったことは残念ですね(笑)。娘のときは毎日シャワーが使えて、嬉しかったー。
読んでいて、息子が逆子になりそうだったため、頑張って体操していたことを思い出しました。わりとぎりぎりに直ったので、正常分娩でしたが。でも、同じ条件の義妹は早い段階で帝王切開と決められたのですよ。
医院の中には、背の低い人は否応なしに帝王切開にするというところもあるんですって。
こういう本を読むとき、いちばん興味をもって読む部分は、「こんな人がいた」というエピソードですね。今回おもしろかったのは、OLで未婚で実家で暮らしているのに、もう臨月になっても誰にも気づかれなかった人。彼氏に「お腹が痛い~!」と電話して、救急車で運ばれて出産。事実を知らされていなかった周囲は仰天。(彼氏さえ気がつかなかったとか……)
二人でシングルマザーになる予定の姉妹にも驚かされました。お産のとき現れた男性を、姉は「先生」と呼び、職場の同僚だと語ります。二ヶ月後。妹の出産時にもその男性が現れ、「パートナー」として臍の緒を切っていきます。
彼らはどういう関係なのでしょう。小野寺さんは「一夫多妻? 新興宗教?」と疑問を感じていましたが。
国際的な助産婦学会に、わざわざ椅子やテーブルを持ち込んで、「そいつの言ってることはうそっぱちよ!」とやじを飛ばす集団とか、現場についていけずに行方をくらませてしまった医師とか、いろいろなエピソードがあって、楽しく読みました。
たくさんの人がいて、それぞれの出産がある。自分は何を大切にするのかを考えてみるのもいいですよね。