魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

ムラサメモンガラ

2016年11月06日 23時35分58秒 | 魚紹介

亜熱帯の奄美諸島「よろこびの島」喜界島から、曇りの日は肌寒い地へとやってきてしまったムラサメモンガラ。喜界島の極々浅いところにはこの魚がたくさんいるらしいのだが、残念ながら私は見ていない。

モンガラカワハギの仲間は派手な色彩のものが多いが、本種もかなり鮮やかな色彩をしている。とくに眼の下方から鰓付近にまで達する青い帯と口からやはり鰓孔付近にまで達する赤いラインが鮮やかだ。また背中の赤・緑の帯(緑のほうは写真の個体ではうまく出ていない)と、腹部の線、複雑で不思議な模様をもつ魚である。

分布域はインドー太平洋域。日本では千葉県以南の太平洋岸にすむが、基本的には熱帯域に生息する魚で、琉球列島以南に多くみられる。またインドー太平洋に生息する熱帯の魚は喜望峰をまわるような分布をしないことが多いが、本種は東大西洋沿岸にも生息するようだ。

隆起サンゴ礁の島である喜界島には多数のモンガラカワハギの仲間が生息している。しかし今年の5月に喜界島を訪れたときには、まったくこの仲間を見ることはできなかった。2011年の船釣りではクマドリ、アカモンガラ、クロモンガラ、メガネハギ、さらに漁港でタスキモンガラと、いろいろ見られたのであるが不思議なものである。本種はごく浅い場所にも見られ、浜からの投げ釣りやルアーでも釣ることができる。

ムラサメモンガラ属は日本には4種が知られている。磯採集で出会えるものは本種のほか、タスキモンガラ、クラカケモンガラで、ごく浅い場所に生息している種類である。しかし日本産のもう1種であるソコモンガラは水深150mほどとかなり深い場所から採集されている。なかなかお目に罹れない、幻のモンガラカワハギ科魚類だ。

綺麗な魚なのだが性格はルリスズメダイ以上に獰猛で、魚は食べられてしまったり、鰭や体などをかじられたりする。場合によってはコードの類もかじられてしまうので要注意。ほかの魚と一緒に飼育するのには向いていない魚であるが、人にはよく慣れるといわれ、単独飼育ならこの仲間の飼育は面白いに違いないだろう。

モンガラカワハギの仲間はカワハギの仲間ほど食用とはされていない。種によってはシガテラ毒をもつおそれがあるのだが、その前にその色彩から敬遠されるケースもあるのかもしれない。

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オアカムロの刺身と塩くじら

2016年11月05日 01時39分20秒 | 魚介類を食べる

尾が赤く細長い体のアジ科魚類、オアカムロの刺身。オアカムロは最近丸々一尾でスーパーなどでもよく見られます。釣りや旋網漁業で漁獲される魚で、比較的安価な魚なのでおすすめです。

おまけ。塩くじら。これもそのままの皮ほどではないですが美味しいです。

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シシャモ

2016年11月02日 13時39分54秒 | 魚紹介

もう11月になってしまいました。写真の魚はシシャモ。今の時期に手に入る秋の魚。この個体は雌で、いわゆる「子持ちシシャモ」。雌雄で臀鰭付近の形がやや違うように見える。

シシャモは臀鰭の縁が丸みをおびているのが特徴で、ほかの多くのキュウリウオ科魚類と区別することができる。

カラフトシシャモ(上)もシシャモとして販売されているのだが、こうしてみると違いがわかる。カラフトシシャモの鱗はシシャモよりもずっと小さくて細かいのだ。シシャモの鱗はカラフトシシャモより大きめ。またシシャモは背鰭軟条数が9~10、カラフトシシャモは10以上でシシャモよりも若干多い。またシシャモは沿岸域に生息し、産卵は河川で行う。一方でカラフトシシャモは純海産種らしい。体もカラフトシシャモはだいぶ細長いように思う。

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