魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中で見苦しいところもありますが、ご容赦願います。

フィリピン魚44.クサビベラ

2012年04月27日 16時46分30秒 | 魚紹介

今日のフィリピン魚はベラ科のクサビベラChoerodon anchorago (Bloch) です。久しぶりにベラ科の種類です。

クサビベラはベラ科の中のタキベラ亜科、イラ属に含まれる魚です。イラは日本からシナ海の温帯に多い魚ですが、このクサビベラは熱帯性の種で、浅いリーフの砂底などに生息する種類です。

英名は「オレンジスポットタスクフィッシュ」。タスクは「牙」とか、そんな感じの意味ですが、オレンジスポット・・・?これは、頭部の橙色の小斑に由来するもののようです。和名の「くさび」はどこに由来するのか・・・。体側の模様ということになるのでしょう。面白いことに一部地域ではベラを「くさび」と称することがあるようです。


頭部の橙色斑が特徴的

クサビベラは日本では琉球列島以南に生息し、高知などでは幼魚も見たことがありません。イラ属は世界で20種類ほどが知られており、フィリピン産は7または8種ほどが知られているようです。日本では本種を含めて4種あるいは6種が知られています。


イラ属の大型種シロクラベラChoerodon shoenleinii (Valenciennes) (通称マクブ) 沖縄の魚市場にて撮影。高級食用魚である(c)ミト

最大の種類はシロクラベラで、1m近くになります。本種はその中では小型種で、30cm程度です。シロクラベラは沖縄ではマクブといい、高級魚扱いされています。一方でクサビベラのほうはどうでしょう。あまり評価は聞きませんが・・・。

コメント
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