ふうるふうる・たらのあんなことこんなこと

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もんじゅ、「一万件もの点検漏れ」とは!

2013-05-15 14:07:43 | 原発

中浦和“ふうるふうる”のたらです。
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 ああもう、次から次へと原発はだめというあかしが出てきてるよ。

  東京新聞5月14日朝刊社説「もんじゅ未点検 核燃サイクルは回らず」から抜粋します。
 
 何と一万件もの点検漏れだという。高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)を運営する日本原子力研究開発機構の信じ難い怠慢だ。これでなお動かそうというのか。
 
 核燃サイクルは、破綻したのも同然だ。
 原発の使用済み核燃料を再処理し、原爆の材料にもなるプルトニウムなどを取り出して、再び核分裂を起こさせる。使えば使うほどプルトニウムは増え、永遠に循環する核燃料の輪ができる。これが核燃料サイクル計画だ。
 もんじゅはその輪の要である。1991年に運転開始。4年後、発電を始めてすぐに、冷却材のナトリウムが漏れ出す事故が発生し、長い停止を余儀なくされた。
 2010年5月に運転を再開したが、8月に核燃料の交換装置が原子炉容器内に落下する事故があり、再び止まったままだ。実用化にはほど遠い技術なのである。
 ほっておいても、1年に約200億円の維持費がかかる。冷却などに必要な電気代だけで、10億円にも上るという。
 そのもんじゅで、1万件に上る点検漏れが見つかった。その中には中性子検出器など最高度の安全が求められる重要機器も含まれているという。
 原子力規制委員会は、速やかにもんじゅの運転再開を認めないという指示を出すべきだ。国民にとって信頼できる組織かどうか、重要な試金石である。
 もう一つの要である青森・六ケ所村の再処理工場もトラブルが続き、完工は19回も延期されている。核燃サイクルの輪がつながる見込みは薄い。
 使用済み燃料は、ただの危険なごみになる。既に出してしまった核のごみ処理が、これまで以上に急がれる。
 ことはもんじゅにとどまらず、日本の原子力政策にかかわる重大事だ。未来を見据えたエネルギー計画が必要なのである。

 

 簡単に補足します。
  日本で商用稼動している原子力発電所は全て軽水炉(低濃縮ウランもしくは若干のプルトニウムを混合したウランの酸化物を燃料として用いる)だが、福井県の「もんじゅ」は高速増殖炉というもの。
 ウランには、燃えるウラン(ウラン235)と燃えないウラン(ウラン238)があり、燃えるウランはわずか0.7%
  高速増殖炉は、原子炉のなかで燃えないウランからプルトニウムという燃える核物質を作って燃料に使い、しかも同時に新たなプルトニウムを生み出すという特殊な原子炉のこと。
 高速増殖炉で燃やし終えた燃料(使用済み燃料)からプルトニウムと燃え残ったウランを取り出して(再処理)、燃料として使うようにしようというのが核燃料サイクルである。
 99.3%もの燃えないウランを活用できるはずの
高速増殖炉は普通の原子炉(軽水炉)よりも先に研究、開発が始まったが、費用が高くつくうえに、非常に危険で技術的にも難しく、実験・開発中の原子炉でも事故や故障が続き、いまだにどの国も実用化(商業利用)できていない。

 
原発はいらない。いいかげんにしてくれよう。