中浦和“ふうるふうる”のたらです。
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あけましておめでとうございます。
新年早々、いい本に出会えました。
『「大発見」の思考法 iPS細胞vs.素粒子』(中山伸弥 益川敏英 文春新書)は、iPS細胞の樹立に成功し、ラスカー賞を受賞した中山さんと、「CP対称性の破れ」の期限の発見によってノーベル物理学賞を受賞した益川さんの対談集。
これ、面白い。専門的な難しい話が続くのかと思ったら、お二人の専門が違うことがいい具合に役立って、専門知識がなくても「へえー!」と理解できます。本当にかしこい人は、難しいことをわかりやすく説明できるんだよね。
でね、どんな発想がすごい結果に結びついたのか、アイディアが出るときってどんなときかなどなど、相手に興味をもってお互いに聞きっこしてる感じで、対談がとっても楽しい。
へえっと思ったのが、自分は挫折しないという益川さんの発言。ご紹介します。
益川 僕は挫折するタイプじゃないの。挫折するということは、「これ、本当にできるかしら」と半信半疑でものごとに取りかかって、結果、うまくいかないから挫折するんでしょ?
僕はそうではない。「ちゃんとできるか」を評価してから取りかかります。つまり、「これは難しいぞ」という問題には手を出さないわけ。
山中 猪突猛進型ではないということですね。
益川 うん。どちらかというと、僕は憶病なのね。用心深い。
挫折する人は、自分にはできない問題に、やみくもに取りかかるから挫折する。「これはできそうもない」というものに手を出さないようにすれば、挫折するはずがない。
だから僕に言わせれば、挫折する人は自己評価が間違っているんです。
山中 「小林・益川理論」は、4次元クォークモデルでは解明できなかったわけですが、このときは一度は挫折したというお気持ちにはならなかったのですか?
益川 それが僕は挫折とは思わなかったの(笑)。「できる」と思ってやったことが間違いであって、できなかったこと自体は間違いではない。「できない」ということがわかったなら、それは一つの成功例だと考えるわけです。だから僕は他人から見たら、「益川はあそこで挫折したな」と思ってるようなことでも自分では挫折と実感してないんだね。それは本人の自覚の問題です。
私はよく、「やりたいことをやれるようにやっていこうよ。そのためにはまず自分の状況を理解しよう。“こうだったらいいなあ”という希望的観測から出発するんじゃなくてね。でやってみて、もし、これはまずいなあと思ったら、それは失敗ということではなくて、“それ”は自分には合わないやり方だということがわかってラッキーと考えるとゴールにもっと近づくよ」と言います。なので、このご発言を知ってなんか嬉しくなりました。
よっしゃ、今年も
1. 自分の状況を的確に把握する。
2. できることをやる。
3. 「できなかったこと」を、最終目的の成功のためになる一つの成功例だととらえる。
でやっていきます。