ふうるふうる・たらのあんなことこんなこと

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“家庭が最高の修業の場”

2007-06-12 11:56:36 | 本や言葉の紹介
「宇宙心」(鈴木美保子 明窓出版)から。文中のS先生は、沖縄の隠れた聖者と呼ばれているかたらしいです。
 

 ある時、悟りとはなんですか? と問われたS先生は、こう答えられました。
「人は何とか悟ろうとして、出家して山に篭もったり、宗教に入ったりするようだけど、それはみな自分が何とか上に上がろうという、ひとつの欲のあらわれさ。それは悟りとは逆のものだよ。」 「欲を断つために出家すること自体が、とても欲に満ちているよ」
 自分の家族を守り、子どもをまともに育てるほど大変な修業はこの世にありません。良き夫(妻)、良き父親(母親)であることは実に大変です。
「普通の家庭の主婦の修業は大変なものだよ」
「家庭が最高の修業の場だよ。自分の生地、自分の置かれた境遇、その意味を知り、その業が尽きるまで普通に生きることが、何よりの修業なんだよ」というS先生の言葉は、実に深い示唆に富んでいます。究極の解脱法はこれに尽きるといっていいほどです。



 家庭って、本当にすごい修業の場ですよねえ。
 「家族がいるから・子どもがいるから自己実現できない」と言う人がいますが、その“自己実現”ってどんなことをさしているのかなあと考えてしまうことがあります。
 私はそのぶん人間修業が甘いかな。家庭という修業の場を離れたのは自分の意志でしたし。まあ、これも私に必要な“一人で生きる”修業なのでしょう。
 それに、一人で生きられる人こそが二人でも生きられる……。
 
 一人で生きていると言いましたが、他人によって生かされていることを強く実感していますよ~。