花の四日市スワマエ商店街

表参道スワマエ商店街会長のひとり愚痴

小津安二郎 静かな反戦

2011年09月24日 | 諏訪商店街振興組合のこと
ネットで検索しておりましたらユーチューブで“小津安二郎の静かな反戦”という映画に出会いました。(5巻に分かれています。1の5から2の5と順にご覧ください)
吉田貴重監督は、小津生誕100年を記念した年にニューヨークのテロで壊滅したグラウンドゼロに出かけます。そこでは小津安二郎回顧展が開催されており「東京物語」が上映されていました。
その後、小津がシナリオ執筆に取り組んだ茅ヶ崎の旅館に詩人の吉増剛造氏と訪れて小津監督について対談します。その記録映画でした。
小津安二郎は二度にわたり戦地に招集されています。最初は中国の最前線へ、二度目はシンガポールへ映画監督という立場で出向いていて、そこで終戦を迎え、戦争高揚の映画を撮らされることなく捕虜となりました。
悲惨な戦争を目の当たりにしてきた小津監督は、反戦の意思を映画に表現したかった。しかし、兵士や戦闘場面は決して撮らなかった。平穏な日常をテーマにすることで裏返しの反戦を問いかけていたのではなかったかと吉田貴重監督は語ります。
日常は繰り返されます。平穏な日常の反復のなかで、少しずつ変化(ずれ)が起こり、昨日とはすこし違った反復が、繰り返されていく。そして死に至るのが人生だと話しています。それが人の望む幸せな人生ではないかと・・・。
これは深い!なんとなく小津監督の映画で語りたかった深層に近づきつつあるような、そんな重さに触れつつあるような気がいたしてまいりました。

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