花の四日市スワマエ商店街

表参道スワマエ商店街会長のひとり愚痴

まぼろしの映画“突貫小僧”

2011年09月25日 | 諏訪商店街振興組合のこと
本日もユーチューブを覗いておりましたところ小津安二郎の“突貫小僧”に出会いました。昭和4年のサイレント映画でコレマタ貴重なフィルムであります。(1巻と2巻があるのでご注意を)
      左 青木富夫
突貫小僧こと青木富夫は“生まれてはみたけれど”の弟役で、当時、母親が横浜でスナックを経営、そこへ客としてきた小津監督に「子供がこんなところで遊んで居ちゃダメだ、撮影所へ来なさい」と誘われ松竹蒲田で子役となった。決して可愛い顔つきでない青木は、やんちゃ坊主振りを発揮。ユニークな子役として小津監督の作品に何回も出ている。
(実際は、母親の店付近が教育上良くないということで、守役のお姉さんと蒲田撮影所に行っていたところを、小津監督に見出されたらしいデス)“突貫小僧”と“生まれては見たけれど”を比較すると、青木富夫の子役としての成長が伺える。兄は戦後の第1作の“長屋紳士録”に出演。八卦見の笠智衆に拾われて飯田蝶子の元にやって来る戦災孤児の役として出演している。
入院中の小津安二郎のところへ見舞いに来た兄弟は監督から「お前たち二人とも、たいした人間にはなれなかったなぁ」と笑われたそうでアリマス。
     
斉藤達雄は、当時の小津作品によく出ている。“突貫小僧”では人さらいに役で、突貫小僧をかどわかしたものの、散々手を焼かされる間抜けな役どころを演じているし、“生まれてはみたけれど”でも、厳格な父親のようでありながら、上司の前ではおちゃらかす惚けた役をこなしている。
監督にみられるユーモア溢れる楽しい作品は、当時のアメリカ映画に影響を受けたものデゴザイマス。
     
     


最新の画像もっと見る

コメントを投稿