安全問題研究会~鉄道を中心とした公共交通を通じて社会を考える~

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北海道胆振東部地震について

2018-09-09 13:24:44 | 気象・地震
平成30年9月6日03時08分頃の胆振地方中東部の地震について(気象庁報道発表)

平成30年北海道胆振東部地震の評価(地震調査研究推進本部)

停電と、その後の友人、知人の安否確認などで遅くなってしまったが、気象庁のプレス及び今回の地震に関しては地震調査研究推進本部(地震本部)の評価も併せて見てみる。

地震規模M6.7、震源は胆振(いぶり)地方中東部、震源深さ37km(暫定値)、発震機構(地震のメカニズム)は東北東-西南西方向に圧力軸を持つ逆断層型。最大震度はこの発表の時点では震度6強(安平町)とされたが、その後の第3報では震度7(厚真町)に修正されている。

当初は、M6.7の規模と比べ、最大震度7というのはあまりに大きすぎるような気がした。だが2016年4月の熊本地震(報道発表)でもM6.5で最大震度7(益城町)を記録しており、直下型地震であればこの程度の激しい揺れはありうるということだろう。

逆断層型であることから、日本列島の乗っている北米プレート内部の地震で、プレート境界よりは内側(日本列島寄り)が震源であることはいうまでもない。北海道沖のプレート境界型地震としては2004年の十勝沖地震があるが、これ以降まだ14年しか経っていない。そろそろ浦河沖のプレート境界を震源とする「次」の海溝型大地震が発生してもおかしくないとの声も聞くが、それには少し早すぎるというのが当ブログの見解だ。ただ、将来、浦河沖のプレート境界型大地震が起きたとき、「今思えばあれも余震活動のひとつだった」と振り返られる地震のひとつに今回の地震がなることは確実だ。5~10年後に向け、「次」に備えるにはちょうどいいスタートラインに立てると思う。

気象庁報道発表と地震本部の「評価」を見て気になるのは、石狩低地東縁断層帯との関連だ。特に地震本部は今回の地震はこの断層帯によるものではないとしており、この大きな断層帯が今回の地震によって「目覚める」可能性を暗に示唆するものとなっている。その場合、今回の地震で終わりにならない可能性があるばかりか、さらに大きな地震がこの断層帯によって引き起こされる可能性もある。北海道の胆振・日高地域は今後も大地震の可能性がある地域として要注意だと思う。当ブログとしても今後の推移を注意深く見守りたい。

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