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法令違反で書類送検された「ブラック企業」一覧を晒し上げます

2017-05-10 23:47:46 | その他社会・時事
<厚労省>書類送検“ブラック企業”334件 HPに初公表(毎日)

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 厚生労働省は10日、労働基準関係法令に違反したとして最近半年間に書類送検し、社名を公表した全国334件の一覧表を初めて作成し、同省ホームページ(HP)に掲載した。

 昨年末に発表した「過労死等ゼロ」緊急対策の一環で、担当者は「一覧表にすることで社会に警鐘を鳴らす狙いがある」と説明する。従来は47都道府県にある労働局のHPに載せてきたが、報道発表で社名を明らかにしたのにHPでは伏せた事例もあったほか、掲載期間もまちまちで統一基準がなかった。同省は送検を公表した日から約1年間掲載し、毎月更新すると決めた。

 10日に掲載されたのは昨年10月から今年3月までの計334件で、(1)企業・事業所名(2)所在地(3)公表日(4)違反した法律(5)事案概要などを県別に並べた。

 内訳は、企業が安全対策を怠った労働安全衛生法違反209件▽賃金未払いなど最低賃金法違反62件▽違法な長時間労働をさせるなどした労働基準法違反60件▽労働者派遣法違反19件。労基法違反では、女性社員が過労自殺した広告最大手・電通の社名も掲載された。【早川健人】
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上記ニュースに報道されている通り、厚労省が書類送検に踏み切った「悪質法令違反企業」334件のリストを公表した。このような取り組みはどんどん進めるべきだ。

ところで、厚労省のサイトを見ても、このリストがどこに載っているのかわからず、探すのに苦労した。日本の官公庁サイトは、とにかく政府・経済界にとって都合の悪い情報はわかりにくく、発見されにくいように掲載するという姑息な手を使ってくる。

そういうわけで、当ブログが検索でようやく探し当てた「ブラック企業一覧」を、ここに晒し上げておく。この間、報道で盛んに取り上げられた日本屈指のブラック企業、電通は東京労働局のページ(PDFのページ数で15ページ)に記載されている。

労働基準関係法令違反に係る公表事案(厚生労働省労働基準局監督課)・PDF形式

<参考資料>労働基準関係法令違反に係る公表事案のホームページ掲載について(厚労省労働基準局長から都道府県労働局長宛て通知文書)・PDF形式

特に、就活中の若者の皆さんにとっては必見の資料だと思う。就活への思いは人それぞれだと思うが、つい数年前まで「就職氷河期」といわれていた就職戦線はここに来て大きく様変わりした。少子高齢化の進展で労働力人口が減り、労働集約型産業(人海戦術でこなさなければならない産業。運輸、流通、建設、小売、外食、医療・福祉・介護などの産業が典型)からすでに深刻な人手不足が始まっており、企業側から見て「採用氷河期」と評する関係者もいるほどだ。

当ブログ管理人が苦しい就活をしていた頃と比べると隔世の感があるが、ここしばらくの間、学生の皆さんにとっては企業に自分を「高く買ってもらえる」有利な情勢が続く。好きこのんで犠牲を払ってまでこのようなブラック企業に入る必要はないし、このようなブラック企業には「倒産」で市場から退場してもらうか、そうでなければ「脱ブラック」に向け改革を促す絶好の機会といえよう。

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