ひろの東本西走!?

読書、音楽、映画、建築、まち歩き、ランニング、山歩き、サッカー、グルメ? など好きなことがいっぱい!

息詰まる投手戦、三国丘惜敗

2009-07-19 11:55:43 | スポーツ
昨日、南港中央球場で行われた夏の高校野球・大阪府予選(2回戦)の高津高校vs三国丘高校の試合を観戦してきました。毎夏、会社の休みとうまく合えば母校の試合を応援に行っており、三国丘には昨年も好投したエースのK君がいるので、今年も少なからず期待感を持っていました。

11時前に球場に着くと、球場入口で何と中学・高校のときの同窓生であるT君とバッタリ!彼とは以前にもやはり大阪府予選の球場内でバッタリ出会ったこともありますし、今年2月に開催された中学校の同窓会でも旧交を温めたのですが、まさか今年もここで会うとは予想しておらず驚きました。で、今年はT君とネット裏に陣取って中学・高校時代の思い出話をしながらの観戦・応援となりました。大阪府の予選では楽器などの鳴り物入りの応援は禁止され、肉声のみでの応援です。控えの選手たちを中心にした応援団は校風なども出て、見ていても楽しいものです。この日も両校の応援ぶりを楽しみました。

P1250896_t P1250889_t P1250890_t P1250902_t

三国丘の左腕エースK君は昨年もチームを南大阪大会のベスト8まで導いた実績があり、対戦相手の高津の右腕エース・S君も評判の好投手です。長い歴史を持つ公立高校で左右の好投手を擁する両校の対戦は、期待通りに引き締まった投手戦となりました。

三国丘のK君は、初回こそやや不安定で守備の若干の乱れもあって満塁のピンチを迎えました。しかし、ここを見事乗り切り、その後も何度か迎えたピンチをここ一番の力投で後続打者を連続三振に討ちとったりと、実力を十分に発揮してくれます。一方、攻撃では、三国丘も何度かランナーを2塁にまでは進めるのですが、そこからのもう1本が出ません。芯でとらえたかに見えた打球もS君の球威に押されたのか、最後のひと伸びがありません。両投手とも大崩れするような気配がなく、素晴らしい投手戦です。この日は両校守備陣もなかなかのもの。

P1250895_t P1250897_t P1250901_t

両エースの熱投・力投で緊迫感をたたえたまま無得点で迎えた9回表、三国丘はピンチに痛恨の送球ミスが出て遂に2点を失います。応援のT君とエラーが怖いなあ、こういう試合は得てしてエラーで勝敗が決するんやなあと話していた矢先のことでした。しかし、K君は悪送球をした選手をドンマイといった感じの笑顔で抱き寄せます。さすがはエースです。そして9回裏、代打がヒットで出塁したものの後続が討ちとられて遂にゲームセットとなりました。良い試合やったなあ。。。でも、惜しかったなあ。。。

K君は13個の三振を奪う力投でしたが、相手のS君も最後まで球威が衰えず、がっぷり四つに組んだ試合の勝敗はちょっとしたミスで決しました。でも、これが高校野球でしょうね。夏の高校野球府予選、これまでにも母校の試合を何度か見に行っていますが、これほど引き締まった投手戦を見たのは初めてです。三国丘は敗れたとはいえ、正々堂々の見事な戦いをしたと思います。敗れて強し三丘生。素晴らしい試合を見せてくれて本当にありがとう!同じ公立高校の高津高校にはこの後も上位へ進出して頂きたいものです。

試合後、T君とはミニ残念会をして再会を約束しました。祝杯だったらもっと良かったのですけれど。

P.S.今日の朝日新聞朝刊では敗れた三国丘のエースK君の写真が
    大きく掲載されていました。記事には両校の息詰まる投手戦、
    K君の13奪三振の好投のことなどが書かれていて、これも
    嬉しかったですね。

P1250909_t
P1250910_t P1250913_t


初めての祇園祭

2009-07-18 09:16:20 | アート・文化

先日、夕方に京都の烏丸御池に用事があり、その帰りに初めて祇園祭の雰囲気を少しだけ味わってきました。宵山だったんですね。関西在住ウン十年、京都の会社(但し京都駅よりまだ南)に通うこと通算15年以上ですが、これまで葵祭・祇園祭・時代祭などを全く見たことがありませんでした(汗)。考えたら大阪在住30年以上なのに天神祭も見たことがないなあ。。。
  
ただ、祇園祭がどのあたりで開催されるのか、鉾がどこにあるのか等を全く知らず、人波に流されるまま歩きましたが、有名な鉾を見逃したみたいです。でも、鉾は美しいし、コンコンチキというお囃子も京都の雰囲気にぴったりで、京都情緒を味わうことができました。

P1250832_t P1250837_t P1250842_t P1250849_t P1250851_t P1250854_t P1250865_t P1250862_t P1250869_t P1250874_t

一般のお宅などでも秘蔵の(?)屏風など飾ってお披露目するんですね。これが結構見応えがありましたし、京都の伝統と底力のようなものも感じました。 

P1250876_t P1250875_t P1250879_t P1250884_t


神港ビルディング(その2)ほか

2009-07-17 23:27:28 | 近代建築

さて、神港ビルディングの内部です。

最上階の8階は腰壁の高い位置まで翡翠色のモザイクタイルが貼られており、おーっという驚きの声が上がりました。川島先生のお話では、8階には川崎汽船の本社機能が入っていたため、ここだけ特別仕様になっているのではとのことでした。ダイビルでも最上階に他とちょっと異なったシックで豪華な雰囲気の一画がありましたが、それらとも共通性があるのかもしれません。

P1250567_t P1250529_t

この後は7階に降り、先生の友人でこのビルに建築設計事務所を構えておられる平賀さんのオフィスに少しだけお邪魔しました。様々な写真やサンプルがあって、いかにもクリエーターのオフィスといった感じで、置いてあるPCを見て「マックですね」と言ったところ、「やっぱりマックでしょう!」とニコッと笑われました。私がこの階で良いなと思ったのは、各室の廊下に面した木製のドアと両脇の窓です。まるで人の顔のようにも見えるのが面白いですね。壁や床の色合いも明るさと落ち着きのバランスがうまくとれ、心地よし。廊下上部のちょっとしたアールも味わいがあります。こんなビルにオフィスを構えることができたらなあ。。。船場ビルとはまた別の魅力がありますね。

P1250572_t P1250576_t   

1階に戻ると、ここは8階とはまた別の特別仕様で、広い空間にタイル張りの床や大理石の壁、木製回転ドア、照明器具などが実に良い雰囲気を醸し出しています。ただ、照明があまり点いていなかったため、暗くてよく見えなかったのが惜しまれます。

また、地階には食堂がありました。これにはビックリ!1階には雰囲気の良さ気なカフェもあり、一同、今度は平日の再訪&食事&ドリンクを誓いました。

P1250583_t P1250578_t P1250584_t

その後、旧大阪商船三井ビルなどを眺めた後、有志は神港ビルのお隣にあるチャータードビルのカフェに入りました。さすがは元銀行建築で、玄関部の回転ドアや大理石がレトロ&ゴージャスで素晴らしかったです。内部の大空間も必見!

内部については以前のブログでも紹介していますので、そちらもご覧下さい。

P1250606_t P1250604_t P1250616_t 


劔岳 点の記(映画)

2009-07-16 01:08:06 | 映画

劔岳 点の記(映画)
★★★★’:75~80点

Tsurugidake1
~写真は、映画の公式サイトより~

日曜日の夜、レイトショーで話題の映画「劔岳 点の記」を観てきました。新田次郎の原作を読んだのは20年以上も前なので、細部はすっかり忘れていたものの、劔岳の美しさと険しさ、山の怖さ(天候の急変、雪崩、強烈な風雨 etc.)、山での測量の大変さ、地図の空白部を埋めるためと言いながらも初登頂の名誉にのみこだわる陸軍上層部のエゴなどがよく描かれていたと思います。

剱岳は私の最も好きな山の1つです。眺めて良し、登って良しの名山で、現在でも容易にはたどりつけない奥深さとゴツゴツした岩が魅力ですね。映画では雲海、岩峰、裏劔(?)の池越しの眺めなどが限りなく美しかったです。四季のうつろいも見事。柴崎たちが測量をしている間、案内人たちがのーんびりとタバコをふかしたり昼寝をしたりしているシーンも何となく好きでした。

それにしても、殆ど山の中ばかりの淡々とした静かな(ところどころ厳しい自然のシーンはありますが)映画をよくぞ作ったものですね。私のような山好きにとってはこたえられないシーンばかりなのですが、そうでない人にとってはどうだったのでしょうか?人間ドラマ部分が実に丁寧に作られていたので、誰もが楽しめる映画になっていたのかな?

さて、俳優と演技について。宇治長次郎を演じた香川照之は完全にその人になりきったかのような素晴らしい演技でした。山に生きる長次郎は山を愛し、山を敬い、山に対する洞察力やカンも優れている。皆から信頼され、統率力もあるが、あくまでも謙虚で人柄も良し。どんなに厳しい状況でも測量部の人間の安全第一を考えている。演技と言うよりも、まるで長次郎その人に同化してしまったかのような感じでしょうか。凄い役者さんです。浅野忠信演じる柴崎も、誠実な人柄と口数は少ないが決して仕事をおろそかにしない責任感と意志の強さなども感じさせてgood!先輩・古田役で柴崎を励まし、良き理解者として様々な助言をする役所広司は頼もしさと清々しさが印象的。柴崎の新妻役の宮崎あおいは可憐で美しく、小澤征悦の軍服姿は凛々しくて立派でした。生田信役の松田龍平は最初ちょっとどうかなとも思ったのですが、どんどん良くなっていきました。その他、脇の人たちも素晴らしかったです。

***************** ストーリー(Cinema Scape より)*******************

新田次郎の同名小説を数多くの撮影を手がけた木村大作が映画化。明治39年、日露戦争に勝利した陸軍参謀本部は国防の要となる日本地図で唯一の空白地、前人未到の劔岳を測量せよと測量官柴崎浅野忠信に命じた。秋、柴崎は現地の案内人・長次郎香川照之と周辺の下見に行くが山頂への登り口さえ見つけられずに帰還、登頂は困難と報告書を提出。折りしも日本山岳会の小島仲村トオルも欧州から最新の機材を持ち込み劔岳初登頂を目指していた。陸軍参謀本部は「民間人の遊びに負けることはあいならぬ。軍の威信にかけて劔岳初登頂を果たせ」と厳命。そして明治40年春、柴崎・長次郎らの測量隊は劔岳山頂へむかう。

**************************************************************************
Tsurugidake3

柴崎たちは単に登頂することだけが目的ではなく、27ケ所に三角点を埋めてやぐらを組み立て、測量しなければならず、それ故に半年もかかる大仕事である。つまり、夏の登りやすい時期だけ行動すれば良いのではなく、春~秋(初冬)という長い期間の活動となる。従って、その間には雪があったり激しい風雨があったりと壮絶さが伴うことになる。自分たちで背負う測量の器具などは長くて重そうだし、我々が真夏によく整備された登山ルートを登るのとは全くの別物であることを改めて認識しました。そして、山岳会の動きが気になりながらも、本来の自分たちの仕事を一切手抜きせずきちんとやり遂げようとする柴崎たちに、職業人&専門家としての意地とプライドを見た気がします。また、全体的に明治人のダンディズムのようなものなども感じました。

登頂の瞬間は映画ではあえて描かれずでした。これは登頂が真の目的ではないとの意図か?ただ、映画的にはちょっと拍子抜けの感が否めません。ですが、登頂の直前に長次郎が柴崎に先頭を譲ろうとした姿は、その表情と言葉に人柄が表れていてとても良かったです。日本山岳会(小島烏水たち)との関係はほぼ原作通りと思われるものの、ラスト近くの手旗信号による祝福メッセージとその返礼は映画オリジナルでした。映像的には良かったし感動的だとも思いますが、ここは原作通りに、電報による祝福の方がしみじみとした味わいがあったように感じました。

ロケ地についての予備知識は全くなかったものの、電車のシーンなどでは「おっ、このカーブの感じは明治村かな?」と思ったら、実際にその通りだったようですね。今回はパンフを買わなかったのでロケ地のことはよく分からないのですが、軍の建物などはセットだったのでしょうか?なかなか良い佇まいだったので、ひょっとして江田島?かとも思ったのですが。また、音楽にはヴィヴァルディの「四季」やバロックの曲などのクラシック音楽が使われ、これも良かったです。

新田次郎の山岳小説では「孤高の人」や「八甲田山 死の彷徨」、「聖職の碑」などの方が好きでしたが、この映画は素晴らしかったですね。

ちょっと季節はずれですが、1992年の手作り年賀状(byプリントごっこ&色鉛筆)はデザインが劔岳でした。おそらく1991年の夏に2度目の劔岳登山に行ったものと思われ、それを記念して年賀状に用いたようです。空白部は何となく白い雲海があるようにも感じられ、これはこれで結構自分で気に入っています。

Tsurugidakenenga1992

◎参考ブログ:

   shimoさんの”ランシモ”


神港ビルディング(その1)

2009-07-14 23:12:05 | 近代建築

7月度の「関西 洋風建築めぐり」講座は神港ビルディングでした。この建物は川崎汽船の本社ビルとして昭和14(1939)年に建てられたもので、設計は近年の研究で木下益次郎であることがはっきりしたそうです。

既にぷにょさんがブログ”まちかど逍遙”で詳細なレポートを書かれているので、多くをそちらにおまかせして(よろしく~)、ここでは川島智生先生のレジメを参考に、神港ビルで最大の見どころである装飾塔の写真主体で報告します。

この装飾は御影石を彫刻したもので、最頂部四隅にある扇状のデザインは、神戸港がかつてその形状から「扇港」と呼ばれていたことをイメージしたものではないかとのことでした。全体的なデザインは、やはりアメリカン・アールデコだと思いますが、扇状の間の中央部にある波形模様(+五角形の突起あり)部分は、ぷにょさん曰く”ちょっとキュビズム?”で、なるほどと思いました。

今回、幸運なことに装飾塔の内部にも入ることができました。東面と南面には面格子がはまっていますが、全体的にはがらんどうの空間で極めてシンプルな構造でした。ただ、上部にはX字の形でかなりゴツイ梁が入っているのがちょっと意外でした。内部からライトアップするスタイルになっており、ライトアップ時は装飾”灯”となって、それこそ灯台のような感じだったのかもしれません。私は4枚目の写真で、コーナー部のデザインは人が足を投げ出して腰掛けているようで面白いなあと思いました。細かく見出すと、この建物は装飾塔だけでなく、最上階(8階)と屋上部分がかなり凝っていることが分かります。

以下、内部編に続く予定。

P1250631_t P1250664_t P1250659_t P1250640_t P1250394_t P1250656_t P1250677_t P1250556_t P1250557_t P1250539_t P1250564_t