ひろの東本西走!?

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図書館戦争(有川浩)

2007-02-07 23:00:00 | 10:あ行の作家

Toshokan1 図書館戦争(メディアワークス)
★★★☆:70点

うーーーん、評価は微妙です。もっと面白いかと期待していたのですが・・・。
いえ、着想は悪くないし、キャラも絶妙で(まあ類型的ではありますけれど)笑える箇所もたくさんあるのですが、メディア良化法、良化特務機関、図書隊・図書特殊部隊といったメインの設定と話の展開に、なーんかピンとこない&しっくりこないなあと違和感を覚え、それが最後までつきまとってしまいました。

本を愛する気持ちも当然描かれているのですが、本・書物をめぐる闘いというと、ずーーーっと昔にTVで観た映画「華氏451」(原作はレイ・ブラッドベリの「華氏451度」)の設定に驚嘆した記憶があるので、それと比較して中途半端に思えたのかもしれません。
シリアスな作品とライト感覚で軽妙な作品(本書)を同列で比較するのはおかしいのですが、「華氏451」は数十年経っても記憶に残っているのでね。

笠原郁と上司・堂上の関係(似たもの同士の恋(?)、お互いに気になる感じ)はよく描けており、ルームメイト・柴崎の情報屋ぶりも見事。”見はからい図書宣言”などは面白かったです。

第2弾の「図書館内乱」が似たようなテイストだとすると、私は読まないかもです。これは単純に好みの問題ですけれど。

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出版社 / 著者からの内容紹介
───公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる法律として『メディア良化法』が成立・施行された現代。超法規的検閲に対抗するため、立てよ図書館!狩られる本を、明日を守れ!
敵は合法国家機関。相手にとって不足なし。正義の味方、図書館を駆ける!

 笠原郁、熱血バカ。
 堂上篤、怒れるチビ。
 小牧幹久、笑う正論。
 手塚光、頑な少年。
 柴崎麻子、情報屋。
 玄田竜介、喧嘩屋中年。

この六名が戦う『図書館戦争』、近日開戦!