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少年SF短編集1「未来ドロボウ」(藤子・F・不二雄)

2006-03-20 12:59:38 | アニメ・コミック・ゲーム

4091407013091 少年SF短編集1「未来ドロボウ」(小学館コロコロ文庫)
★★★☆:70点

(表紙写真は実際に読んだものとは異なります)

最近3冊読んだ藤子・F・不二雄の短編集を評価すると、収録各編の個別評価も考慮して

箱舟はいっぱい > 未来ドロボウ(本作) > パラレル同窓会

といった感じでしょうか。

●あらすじ●日本一のストーリーテラー藤子・F・不二雄先生の珠玉の短篇集。▼第4話/未来ドロボウ▼人生の勝利者をめざし、わき目もふらず勉強する少年、学は父の工場がつぶれ、高校進学を断念しなければならなくなる。そんなとき、人生に成功した大金持ちの老人と知りあう。自分の未来の不幸をなげき、老人をうらやましがる学に、老人は自分の全財産と学の未来を取りかえてもいいともちかけた。それを老人のじょうだんだと思った学は軽い気持ちで契約書にサインしてしまうが、本当に体を入れかえられてしまう!そして、老人の余命は半年だった!!はたして、学の未来はどうなるのか!?▼第1話/ひとりぼっちの宇宙戦争▼第2話/コマーさる▼第3話/なくな! ゆうれい▼第5話/四畳半SL旅行▼第6話/恋人製造法▼第7話/ニューイヤー星調査行▼第8話/宇宙船製造法▼解説/大林宣彦 

「ひとりぼっちの宇宙戦争」「未来ドロボウ」「恋人製造法」の3篇がベスト3。次いで、「コマーさる」「四畳半SL旅行」「宇宙船製造法」かな?

○「ひとりぼっちの宇宙戦争」

地球代表として地球の命運をかけて異星人代表(何と自らのクローンロボット)と戦うはめになった少年。敵は自分のクローンであり実力的には差がないものの、冷酷無比なロボットに次第に劣勢に追い込まれる。もはやこれまでかと思われたが・・・必ず最後に愛は勝つ!

○「未来ドロボウ」

貧しいばかりに高校進学を断念した少年が、大富豪の老人と身体を交換した。ところが、老人の余命は数ヶ月だという。若い身体を得た老人は、おいしい食事に感激し、思いきり野球のプレーを楽しみ、幸せをかみしめる。何十年もたってから気づいたかつての光輝く青春の日々。しかし、父親の再就職先が決まり、高校進学がかなうことを知った”老人”は・・・。 一日一日を一生懸命生きることの大切さ、素晴らしさを描いた秀作。

○「恋人製造法」

憧れのクラスメートの女の子(麻理)にどうしても声がかけられない少年・内男は、ひょんなことで助けた宇宙人からインスタント・クローニング装置を授けられる。彼女の髪の毛から自分だけのコピー人間をつくるが、できたての彼女は知能・運動機能ともにまったくの白紙、つまり赤ん坊同然だった。友達がほしかったのに、できたのは親子のような関係。しかし、内男は家の自分の部屋の中で彼女を一生懸命育てる。彼女の成長は早く、それが内男の生きがいにもなる。だが、彼女をこのまま外に出さずに育て続けることはできない。宇宙人からの指摘で、それが彼女のためにならないことにも気づいた内男は、遂に一大決心をする。愛するがゆえについた嘘、そして別れ。それは少年が成長した証でもあった。


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