革新と正面から対峙しない沖縄自民党―それが沖縄の深刻な問題




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目次

〇沖縄の狂った話1・・・琉球民族主義は民族差別主義だ
〇沖縄の狂った話2・・・米軍がいるから戦争に巻き込まれるは妄想

〇ブログ
「狼魔人日記」より・・・末松氏大敗の意味

〇彼女は慰安婦ではない 違法 少女売春婦だ2

〇「狼魔人日記」河野談話撤回の好機!

〇「狼魔人日記」と「沖縄に内なる民主主義はあるか」は島袋氏を応援したけれど

〇名護市民は「県外移設」が不可能であることを証明した

〇ブログ 
沖縄に内なる民主主義はあるか 沖縄の識者の腐敗
               「県民金で転ばぬ」というが

〇軍命令はなかったのに なぜ集団自決は起こったのか

〇特別寄稿・ドキュメント
  集団自決を追って 星雅彦(作家)

〇バーデスの五日間




裏表紙です。名護市街地は辺野古から10km離れています。しかも、間には山があります。
辺野古が安全であり、普天間基地がいかに危険であるかは写真を見れば一目瞭然です。
この事実を多くの人に知ってもらいたいと思って、このような裏表紙にしました。
買わなくてもいいから、裏表紙を見てほしい。
この三つの写真を見ても、辺野古移設に反対するのは「命どぅ宝」の精神が欠けている証拠です。

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革新と正面から対峙しない沖縄自民党―それが沖縄の深刻な問題

翁長雄志那覇市長が十三日の記者会見で、十一月の知事選に向け県政野党五団体でつくる候補者選考委員会から出馬要請や意見交換などを求められた場合の対応について「(話があれば)当然聞いて、政治家として、あるいは那覇市長として市民・県民と話し合ったことを踏まえて意見交換する。私の考えを申し上げながら話し合いたい」と話し合いに前向きに応じる姿勢を見せた。
 それは翁長市長の知事選出馬宣言とみていいだろう。
 県知事になるのが翁長市長の悲願である。県知事になるためには手段を選らばない、保守としての理念も捨てる。それが翁長雄志という政治家である。

 革新の売りであるオスプレイ配備反対を掲げ、「オール沖縄」を主張し、県民大会、東京行動の先頭に立ったのは革新との対立をうやむやにして、那覇市長選に勝つためであった。翁長氏の狙い通り、翁長氏との対立点を見いだせない革新側は対抗馬を立てることができなくて翁長氏が圧勝した。その勢いに乗って県知事選で勝利するのが翁長氏の筋書きであった。
 しかし、順風漫歩だった翁長市長の県知事への道に狂いが生じた。
 民主党政権から自民党政権に代わり、安倍氏が首相になり、普天間飛行場の辺野古移設を強行したことである。これは翁長氏にとって想定外だっただろう。辺野古移設が来年であったなら、翁長氏の思惑通り、「県外移設」「オール沖縄」を看板にして知事選に立候補し、当選していただろう。
 知事になって数年後に自民党本部と和解して辺野古移設を認めるというのが翁長氏の筋書きだったと私は思っている。

 選挙に勝つためには革新との争点をぼかすやり方が政治理念のない自民党の戦術であり、その戦術をけん引してきたのが翁長氏であった。

 仲井真知事が最初に知事選に立候補したときの選挙公約をあなたは覚えているだろうか。なんと、「普天間飛行場の三年以内閉鎖」であった。糸数革新候補が公約にしたのをそっくり真似たのだ。保守政党が三年以内閉鎖を公約にするのは驚きであるが、沖縄自民党は選挙に勝つためには兵器でこんなことをやる。そして、当選すれば公約をうやむやにしていくのだ。
 二回目に立候補した時には「普天間飛行場の県外移設」を公約にした。辺野古移設を主張し続けてきた仲井真知事は「県外移設」に反対したが、選対委員長である翁長氏が「県外移設」を公約にしないと選挙に勝てないと主張し、強引に「県外移設」を公約にした。そして、仲井真知事は圧勝した。

 革新側との対立点をうやむやにして選挙に勝つのが沖縄自民党の常套手段であったし、その戦術で知事選、那覇市長選は圧勝してきた。
 ただ、この選挙戦術で勝利するには条件がある。公約が現実問題にならないことである。「米軍基地の三年以内閉鎖」は非現実的であり、仲井真氏が知事になって三年経過した時、誰も問題にしなかった。
 辺野古移設も現実問題にならなければ、「県外移設」が公約として使え、翁長知事誕生が実現していた。

しかし、安倍政権は辺野古移設を現実問題にした。県外移設を主張していた国会議員を辺野古移設容認に変更させ、辺野古移設は現実となった。同時に、翁長氏が主張し続けて沖縄二紙の紙面に絶えず掲載していた「県外移設は県民総意」が消えた。

 安倍政権の辺野古移設推進が、保守も革新も「オール沖縄」に巻き込んで知事選に勝利するという翁長氏の方程式を打ち砕いたのである。県外移設を主張し続けた翁長市長が自民党から立候補する可能性はなくなった。

 ところが、深刻な人材不足に悩んでいる革新側が翁長氏擁立に動いた。

「革新側からすれば私が一番の敵だと思う。その私を候補の一人として挙げたのは、やはり地殻変動がじわりじわりあるのではないか」と改めて指摘。「従来のオール沖縄は、建前としては皆持っている。(知事選はしがらみを抜きにして考えている方が、どのように判断するかが一番大きな問題になる)との見方を指摘した。
               沖縄タイムス

 翁長市長がいうように地殻変動がじわりじわりあるのは確かである。しかし、地殻変動の原因は翁長市長が思っていることとは違う。
沖縄で地殻変動は起きている。それが表面化したのは二〇一二年(平成二四年)二月に行われた宜野湾市長選だった。知事選に敗れたとはいえ、宜野湾市長の経験があり、知名度が抜群の伊波洋一氏が楽勝であると誰もが思っていた。ところが新人で無名に近い佐喜眞淳 (47) 氏が勝ったのだ。

佐喜眞淳 47 無所属 新  自由民主党、公明党、新党改革 推薦
○22,612票 50.60%
伊波洋一 60 無所属 元 日本共産党、社会民主党、沖縄社会大衆党 推薦
  ○21,712票 49.40%

 宜野湾市長選の佐喜眞淳氏の当選は地殻変動が起きている証拠だった。これをきっかけに沖縄自民党は保守政党の理念をしっかりさせて革新と対峙するべきであっただろう。しかし、沖縄自民党のリーダー的存在である翁長市長は、革新と対峙するのではなく、革新の主張を取り入れて革新との対立をうやむやにして仲良くする方法を選んだ。
 それがオスプレイ配備反対の陣頭指揮を執り、「オール沖縄」の旗を掲げて県民大会、東京行動の先頭に立ったことである。そして、辺野古移設に反対して県民総意は県外移設である主張した。それは革新の主張を取りいれて争点をぼかして那覇市長選に勝つための戦術であった。翁長市長の戦術は成功し、翁長市長との対立軸を見つけることができなかった革新は対立候補を立てることができなくなり、翁長市長が圧勝した。

 翁長市長の選挙戦術は革新の弱体化に一役買ったのは確かである。しかし、それとは違う大きな波があり、県民の革新離れは起きている。

 本土では共産党・社民党の衰退が続き、維新の会、みんなの党、結の党などの保守政党が台頭してきて保守の二大政党時代が築かれようとしている。
もう、資本・民主主義かそれとも社会主義かという冷戦時代の政治対立は終焉している。国民からの支持をうしなってきた社会主義政治は衰退し、これからは資本・民主主義をどのように発展させていくかの時代になっている。本土ではそれが顕著になっている。野党の保守政党がひとつの政党にまとまれば新しい二大政党時代の始まりだ、沖縄でもその流れが押し寄せているのだ。

県知事選、宜野湾市長選、浦添市長選、石垣市長選、沖縄市長選で保守系が勝利したのを見れば沖縄も本土の流れが押し寄せ地殻変動が起こっていることを感じることができる。
地殻変動は地殻変動でも保守と革新が融和する地殻変動ではなく、革新が衰退し保守・民主主義が台頭している地殻変動である。

残念なことに沖縄自民党はそのことに気付いていない。それどころか、革新に洗脳されている。県外移設を主張し、辺野古移設に反対し、米軍基地が返還されたほうが沖縄経済は発展すると信じている自民党政治家がなんと多いことか。仲井真知事も県外移設が早いなどとぼけ老人になったのかと危惧する発言を繰り返していた。

十一月の県知事選で翁長市長が革新の推薦で立候補した時、保守と革新の矛盾が噴出する。しかし、その矛盾を突くことが沖縄自民党にできるだろうか。

翁長市長は安保を認め、米軍の日本駐留を認めている。だから県外移設を主張してきた。しかし、共産党と社民党は安保廃棄であり、米軍の日本駐留に反対である。だから、普天間飛行場は閉鎖・国外撤去を主張してきた。

翁長市長が県外移設を主張すれば共産党・社民党は米軍の日本駐留を認めたことになる。政治理念が180度転換することになる。翁長市長が共産党と社民党の主張を取り入れれば県外移設を止め、安保廃棄に賛成することになる。保守政治家から革新政治家に転身しなければならない。

翁長市長を担ぎ出したい革新は、妥協案として辺野古移設反対だけを主張して、県外移設、閉鎖・撤去を封印しようとしているようだが、そうなった時に自民党は翁長氏を攻撃することができるだろうか。

「翁長候補は辺野古移設反対といっているが、賛成か反対かが本当の問題ではない。普天間飛行場をどうするかが問題だ。県外移設なら何十年も後になる。閉鎖、国外撤去ならいつになるかわからない。辺野古移設に反対するということは普天間飛行場の固定化を主張するのと同じである。翁長候補は普天間飛行場の固定化を主張している」
と革新と手を結んだ翁長候補を徹底して攻撃しなければならないと思うが、果たして沖縄自民党にそれができるだろうか。
 
 尖閣は我が国の領土だと領海侵犯を繰り返し、ベトナム、フィリピンの諸島は侵略している中国を見れば多くの県民は米軍が沖縄駐留していることを理解するだろう。

 沖縄自民党が保守として真っ向から革新と対峙することができないどころか革新に洗脳されている。それが沖縄の深刻な政治問題である。
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