日本防衛のために存在する米軍基地は紙の上の沖縄にある 現実の沖縄にはアジア防衛の米軍基地がある


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日本防衛のために存在する米軍基地は紙の上の沖縄にある 現実の沖縄にはアジア防衛の米軍基地がある
 
私が高校生の時、ベトナム戦争が激しくなっていた。嘉手納飛行場の爆音は激しかった。嘉手納飛行場から1キロ近く離れた場所に住んでいてもテレビの音は聞こえにくく、大声で話していた。
 高校3年生の時、クラスの意見発表会である生徒が沖縄に米軍基地があるのは沖縄が東アジアの扇の要の位置にあるからだということを発表した。沖縄の北は朝鮮、日本があり、南はベトナム、台湾、フィリピンなどがあり、沖縄の米軍はそれらの国が戦争になればすぐに沖縄から現地に向かうということを話した。私は沖縄が軍事的には扇の要の位置にあるという理論に納得した。55年前のことである。
 空中給油ができるようになったので東アジアにとどまらず中近東まで嘉手納飛行場から戦闘機は飛んでいく。急に嘉手納飛行場のエンジン調整が激しくなったので不思議に思っていたらアフガニスタン戦争が始まった。米軍戦闘機は嘉手納飛行場からアフガンまで飛んでいった。
 沖縄の米軍基地は戦闘機が飛んでいけるアジアの広い地域の民主主義を守っている。それが沖縄の米軍基地の役割りである。ところが沖縄の米軍基地は日本を守るためにあるという紙の上の沖縄が広がっている。
 紙の上の沖縄で最初に強調するのが日本の領土の0.2%しかない沖縄に70%の米軍基地があるということである。それは現実ではない。この理屈には米軍が自衛隊と共同使用している基地は含まれない。米軍は広い北海道の自衛隊基地で激しい軍事訓練をしている。沖縄の米軍基地より広い。これらの基地を含めると沖縄の米軍基地は20%である。20%ではインパクトが小さい。やはり沖縄の米軍基地が大きいことをイメージさせるには70%がいい。領土の0.2%しかない沖縄に70%の米軍基地があるがインパクトが強い。
 米軍基地が沖縄に集中しているのを防ぐために本土に分散移転させるべきであると主張しているのが紙の上の沖縄である。本土への分散移転を正当化するために沖縄の米軍基地は日本防衛が目的であるとしているのだ。日本防衛だから本土も米軍基地を負担するべきであるというのである。
本土の米軍基地を減らしていって沖縄の米軍基地を増やしていったのは不平等であるし、沖縄いじめであると主張する。
 本土の米軍基地を減らしていったのは自衛隊を増強していったからである。米国としては日本の防衛は自衛隊にしてほしい。だから自衛隊の増強に米国は賛成し、自衛隊の増強に合わせて本土の米軍は減らしていった。
 沖縄の米軍基地は日本ではなくアジアの社会主義拡大を防ぐ目的があったからそのまま維持してきた。本土は米軍基地は減っていったが自衛隊が強化されたので日本の防衛は強化された。
 
 沖縄の米軍基地が日本防衛のために存在しているというのは左翼がつくった紙の上の沖縄の米軍基地である。現実の沖縄の米軍基地はアジア防衛が目的である。ベトナム戦争の時は沖縄の米軍はベトナムで戦った。カンボジア紛争、フィリピン紛争の時も沖縄から米軍は現地に向かった。アフガン戦争の時もアフガンに嘉手納飛行場から戦闘機が飛んだ。韓国と北朝鮮が戦争になれば嘉手納飛行場から戦闘機が、普天間飛行場から海兵隊を乗せたオスプレイが飛び立つのは確実である。
 紙の上の沖縄の米軍基地は本土防衛のために存在するが現実の米軍基地はアジア防衛のために存在する。

 紙の上の沖縄にはおもしろい話がある。辺野古に新基地をつくれば有事の時にミサイル攻撃されるというのだ。共産党の志位委員長は辺野古でそんなことを言った。辺野古にミサイルが飛んでくる。だから、辺野古に米軍基地をつくるなというのである。
 紙の上の沖縄では辺野古の新基地にミサイルが飛んでくるのである。現実の沖縄なら真っ先に飛んでくるのはアジア最大の米軍基地である嘉手納飛行場である。辺野古に新基地をつくらないなら普天間飛行場が移設できないから普天間飛行場にミサイルが飛んでくるだろう。読谷村にはアジア最大の通信基地トリイステーションがある。トリウステーションにもミサイルは飛んでくる。紙の上の沖縄では辺野古新基地にミサイルが飛んでくるが現実の沖縄なら嘉手納飛行場など多くの米軍基地にミサイルは飛んでくる。有事になれば辺野古基地があろうがなかろうが沖縄はミサイル攻撃にさらされる。それが現実の沖縄である。
 紙の上の沖縄では有事になると辺野古新基地にミサイルが飛んでくる。沖縄が有事になるというのである。現実の沖縄が有事になるか・・・答えはノーである。沖縄が有事になる可能性はほとんどない。
沖縄の米軍基地にミサイル攻撃するということは米国と戦争するということである。アジアに米国と戦争する国があるだろうか。あるとすればアジア最大の国家であり米国と対立している中国である。中国は米国と戦争するか。その気になることがあるか。戦争の可能性はあるか。結論をいうと可能性はない。米国と戦争する気があるなら中国はすでに台湾に侵攻している。中国が台湾に侵攻しないのは米国と戦争したくないからだ。軍事力では米国がはるかに上だ。それに中国と米国なら核戦争になる。中国は絶対に米国とは戦争をしない。
ロシアも米国とは戦争を避ける。ウクライナはNATOに加盟していない。ウクライナに侵攻しても米国との戦争は避けられると確信していたからプーチン大統領はウクライナに侵攻したのである。
ロシアも中国も米国との戦争は避ける。米国と戦争する国はないということだ。ところか紙の上の沖縄では有事になればミサイルを撃ち込む国があるというのである。嘉手納飛行場ではなく辺野古の新基地にである。現実とかけ離れた紙の上の沖縄ある。苦笑してしまう。
紙の上の沖縄を描いているのは学者、ジナーリスト、左翼政治家など知的階級の人々である。まあ、知的階級の人々だから現実ではなく文字上の沖縄を見つめ、紙の上の沖縄をつくり上げたのだろうな。

 沖縄の米軍基地にミサイルを撃ち込む国は現実には存在しない。だから、有事は起こらない。辺野古基地にミサイルが飛んでくることはないというこだ。紙の上の沖縄と現実の沖縄の決定的な違いである。
戦後75年間沖縄が戦争に巻き込まれたことは一度もない。巻き込まれる恐れもなかった。沖縄に住んできたからはっきり言える。理由は沖縄には世界最強の米軍の基地があったからだ。
そういえば、最近は中国の船が尖閣諸島の領海に侵入しているし、中国人が尖閣に上陸したこともある。実は米民政府が統治していた復帰前にはそのようなことは全然なかったそうだ。米軍が沖縄の領海を守っていたからである。祖国復帰して沖縄の防衛は日本がやるようになると中国が侵入するようになったのである。これは事実である。

中国人民解放軍が金門島に侵攻しようとして砲撃を行ったことにより台湾で起きた戦闘がある。人民解放軍による砲撃は1979年までの約21年間にわたって定期的に続けられた。あの時は戦争が起きてもおかしくない状態だった。米国はもし中国が台湾に侵攻したら米軍は中国軍と戦うと宣言していた。中国の台湾進攻を防いだのは米国だった。台湾有事になれば米軍は中国軍と戦う。沖縄の米軍基地から台湾に出動するのは確実である。米国と戦争したくないから中国は台湾に侵攻しない。

紙の上の沖縄の米軍基地と現実の米軍基地とはあまりにもかけ離れている。所詮は紙の上のことだから現実とはほとんど関連性はない。紙の上の沖縄は紙の上だけの沖縄である。
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