尖閣ビデオ流出と2・26事件は内容が全然違うよ

 最初の頃は、国民は2・26事件を賞賛したが、それが後には軍国主義に向かった要因なってしまったと言い、22・6事件と尖閣ビデオを重ねて、尖閣ビデオを流出させた海上保安庁の保安官を賞賛したり英雄視してはならないと何人かの評論家は言っている。そして、彼は国家の秘密を流出したのだから厳罰に処するべきだと主張している。これは民主主義国家を破壊する行為だとまで言う評論家さえいるのだ。

 時代錯誤もはなはだしい解釈だ。

 2・26事件と尖閣ビデオ流出は次元が全然違う。2・26事件は国民に選ばれた閣僚たちの暗殺をやった、いわゆる民主主義国家を武力で破壊する行為であったが、
 尖閣ビデオ流出は国が隠そうとした尖閣諸島での中国漁民の横暴な行為の実態を広く国民に伝えるのが目的だったのだ。

 国家の秘密を守ることが民主主義だというのは大きな間違いだ。国家が国民に秘密を持たないことが民主主義だ。国会議員を選挙で選べばそれで民主主義が成り立っていると決めるのは間違いだ。

 一部の議員だけが見て、中国の漁船が巡視船にぶつかったといっても、中国政府が巡視船のほうがぶつかったのだと大々的宣伝したのに、日本政府は中国政府に全然反論しないし、衝突ビデオさえも公開しないのを見れば、もしかしたら巡視船のほうが中国漁船にぶつかったかも知れないと国民は疑うようになってしまう。

 尖閣ビデオが公開されない間は日本国民は中国に反論することもできずに惨めだった。この惨めな思いをさせたのが日本政府だった。

 海上保安庁の保安官の行為は公務員としての法は破ったとしても、国民に公開すべき情報を公開したのだから民主主義的行為である。2・26事件の青年将校たちとは全然違う行為だ。

 今回明らかになったのは、個人でもインターネットを利用すれば、マスコミなみに公開をすることができる時代になったということである。

 新しい情報時代に入ったことを示す事件でもあった。





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