海兵隊の大活躍に慌てだした沖縄の新聞






米上院軍事委員長カール・レビン氏は、東京に行く前に沖縄を訪問した。仲井間県知事、県会議員代表、沖縄市長などと対談した。カール氏と対談した沖縄の要人は「辺野古移設は困難である」とカール氏に主張した。しかし、カール・レビン氏は徹底して聞き役に回り、自分の意見は言わなかった。カール氏は事情聴取に徹したといえるが、メア問題で沖縄県に謝罪しにきたルーツ大使も単純に謝罪するだけで、弁解もしなければメア氏発言について具体的に陳謝することもなかった。

これは偶然だろうか。それともアメリカ政府は沖縄へ直接意見をいうことをやらないことにしたのだろうか。そういえば、メア氏はアメリカ政府の要職についている間は政府からかん口令を敷かれていて話すことができなかったと言い、政府を辞めてから読売新聞に反論を述べている。

このことから考えると、アメリカ政府は普天間基地の辺野古移設について沖縄と話し合うつもりはないと思わざるをえない。理由として考えられるのは、この問題は日米両政府が時間をかけて検討したものであり、自民党時代に日米政府は辺野古移設に合意したし、今さらゼロから考え直すことはできない。それに沖縄の辺野古移設反対の問題は内政問題であり、日本政府と沖縄側が解決する問題であり、アメリカ政府が関わるものではないという立場をアメリカ政府はとっているからでだろう。だから、アメリカ政府が沖縄を説得するということはしないと思う。

米上院軍事委員長カール・レビン氏は日本政府に対しては「(昨日の沖縄訪問で)いろんな人と話し、海兵隊がこの地域で活動していることは安全保障の関係で非常に重要だと思った。サポートされてしかるべくだ」と述べている。沖縄の知事や市長が主張したことはまるで聞かなかったような発言である。カール氏は沖縄の辺野古移設反対派と真剣に討論する気持ちはさらさらないということだ。

カール氏は沖縄の海兵隊駐留は重要であるという考えであり、沖縄の海兵隊は必要ないと主張する人たちとは平行線であり、話し合ってもお互いに利益はないと考えているのだろう。

ところで、
最近の沖縄の新聞には異常さを感じる。基地問題に関するシリーズものが多いのだ。「基地の街の子」以外に「ひずみの構造」「基地負担を問う」「日本はどこへ」「2万2000人の決起」とタイムス・新報で五つのシリーズを展開している。毎年この時期になると「集団自決」などの沖縄戦のシリーズが増えるのに今年はひとつもない。ノーベル省作家大江氏が「集団自決」裁判で勝利したが、取り上げ方が小さい。変である。なぜ、アメリカ軍基地についてのシリーズものがこんなに多いのだろう。

沖縄の新聞社は戦後からずっと反米・反基地運動を牽引してきた。普天間基地の撤去と同時に辺野古への移転反対を沖縄の新聞は記事で展開してきた。その効果もあり、沖縄の新聞社の思惑通りに沖縄の世論は、普天間基地の辺野古移転反対、県外移転の意見が多数を占めるようになった。

ところがである。、東日本大震災の救助活動でアメリカ海兵隊は大活躍し、日本国民のアメリカ海兵隊への印象がよくなった。彼らのヒューマニズムな活動もテレビで放映された。
これまで、アメリカの軍隊は婦女暴行、殺人をやる鬼畜のような連中であると宣伝してきた沖縄の新聞社の思惑が崩れるかも知れない事態になってきたのだ。県民が海兵隊に好感をもつことを恐れた沖縄の新聞社は反海兵隊、反基地へのキャンペーンに必死なったのではないか。

「基地の街の子」で大きな見出しは「アメリカと米兵は別」となっている。水島さんは「戦争をイメージさせる米兵とは違って見えた」と子供の頃のイメージを語っている。新聞は子供の頃の単純な米兵へのイメージを掲載しただけで、大人になった現在の水島さんの米兵に対しての印象は書いていない。しかし、大人になって、「小学校をどこに移しても基地被害は同じ」という意見や普天間基地へ反対の意見は「基地の街のこ」にちゃんと掲載されている。米軍基地・戦争・米兵は悪であると読者にイメージさせようとしている新聞の思惑がみえみえである。


「基地の街の子」にはまだアジアの平和のためにはアメリカ軍は必要であり、普天間基地の辺野古移転が、嘉手納基地以南のアメリカ軍基地撤去、海兵隊の9000人削減とパッケージならば賛成であるという人は登場しない。
この質問は非常に大事であるのに、登場した全員にこのような質問をしていない。「基地の街の子」の目的は普天間基地の危険性をアッピールするためのシリーズであることはミエミエである。マスコミの公平精神を捨てたシリーズである。
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