大田元知事の驚くべき妄想

大田氏の驚くべき妄想

ハンビー・タウンが軍用地だった頃は
地代と従業員の給料はアメリカ政府か日本政府が払っていた。
アメリカ軍関係から入る金は県外から入ってくることになる。
だから、県全体の収入になる。
しかし、ハンビー・タウンの商業地で入る金は県内での金の移動でしかない。
県全体からみれば軍用地関係から入る金のほうが潤うのだ。

大田氏はハンビータウンの経済発展を根拠にして、
普天間飛行場が返還された場合の経済効果を推察している。

「現在返還問題で揺れている普天間飛行場は、
このハンビー飛行場の11倍の大きさにあるにもかかわらず、
一〇〇九年三月末現在で二〇七人しか雇用していない。」
                    「こんな沖縄に誰がした」

大田氏は普天間飛行場はハンビー飛行場の一一倍だから、
経済効果も11倍であると推測している。

ハンビー飛行場では一万人の雇用効果が生まれたから
普天間飛行場なら11万人の雇用効果生まれるということになる。
しかし、普天間飛行場が若者の街になるとハンビーの客は
11倍も広い普天間飛行場に流れるのは確実である。
ハンビーの街は確実に廃れる。

普天間飛行場の返還を現実的に考える専門家の中で
大田氏のようにハンビーと同じ街を普天間飛行場跡に
つくろうと考えている人はいない。
今、提案されているのは
国が土地を買って大きな公園をつくることだ。
国が土地を買い取ることで普天間飛行場の地主に大金が入ってくる。
地主は返還されても土地が売れるから一安心というわけだ。

普天間飛行場の軍用地料は年間六〇億円である。
普天間飛行場の経済効果は一〇〇億円を軽く超すだろう。
普天間基地経済に匹敵する経済効果はまだ提案されていない。
というより、ないといったほうがいい。

泡瀬ゴルフ場跡にはイオンモールができる。
七月には宜野湾市の西海岸に大店舗サンエーコンベンションシティー店が開店した。
ドンキーも進出する予定だ。
もし、普天間飛行場跡全体がハンビー・美浜と同じように小売店専門の街できるとしたら、
ハンビー・美浜・泡瀬ゴルフ場跡、宜野湾市西海岸、
普天間飛行場は車で数分の場所であるから小売店の供給過剰になる。
普天間飛行場からの収入一〇〇億円近くが減少するのに
小売店だけが激増すれば破綻する店舗がどんどん増える。

宜野湾市の軍用地は普天間飛行場だけではない。
全ての軍用地が返還されれば恐らく二〇〇億円近くの収入が減るだろう。
このマイナスの経済効果について大田元県知事の頭の中には全然ない。
普天間飛行場が返還されればハンビー・美浜のように
経済発展すると妄想しているのだ。
おめでたいお人である。

大田氏の妄想はまだまだ続く

「.嘉手納基地は成田空港の二倍の広さがある。
しかし、2734人しか雇っていない。
それに比べ、民間空港の成田は4万人以上が雇用されている。
このように軍事基地が返還され、その跡地が、民間に利活用されるようになると、
雇用が10倍にふえるという試算がなされているが、
それはあながち誇張ではない。
                  「こんな沖縄に誰がした」

それは誇張ではない。誇張をはるかに超えた妄想だ。

嘉手納基地が返還されて、民間空港になったら、
嘉手納空港は成田なみに4万人の雇用ができるという妄想をすることが
なぜできるのだろうか。
とても不思議である。

大田氏は嘉手納基地について書く前に
成田空港の旅客数と那覇空港の旅客数を調査比較しただろうか。
もし、嘉手納空港が成田空港のような民間空港になると想定したら、
成田空港と那覇空港の旅客数について調査するのは常識である。
こんな常識的な調査もしないで書くのは無責任である。

成田空港の年間旅客数は約二八〇六万人(二〇一一年)である。
それに比べて、那覇空港の平成二一年度の旅客数は一四〇六二万人である。
那覇空港の旅客数は成田空港の半分である。

大田氏は嘉手納飛行場は成田空港の二倍の広さがあるから、
嘉手納飛行場が返還されれば成田空港の二倍の旅客が
嘉手納飛行場を利用すると想定している。
実に那覇空港の四倍の旅客数だ。
どうして、
飛行場が成田空港の二倍だから旅客数も二倍になるとかんがえるのだろう。
こんなことは奇跡でも起こらないことである。

沖縄県の観光業界は
観光客を増やすためにあの手この手を使って苦労している。
飛行場の広さを二倍にすれば観光客も二倍になるのなら、
どんどん飛行場を拡張すればいい。
こんな簡単に観光客や旅客数が増えるわけがない。

もし、嘉手納飛行場が民間空港になったら、
那覇空港の旅客の奪い合いになり、
それぞれの空港の旅客数は半分の七三一万人になり、
二つの空港が莫大な赤字経営をすることになる。
その補てんのために県民の税金が使われる。

県知事体験者ならば
沖縄県の経済発展を真剣に追及するはずであるが、
大田氏は経済破綻をさせてしまう考えしかない。
不思議な人である。
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