オリンパス、PENリーズのファーム・ウェアアップデートを発表

 OLYMPUS(オリンパス)がPENシリーズの3機種(E-P1、E-P2、E-PL1)のファームウエアのアップデートサービス実施を発表した。新しいファームウエアを導入することにより静止画撮影時のAF(オートフォーカス)の高速化、新しいM.ZUIKOレンズを装着しての動画撮影時の追従性向上と共に、E-P2、E-PL1に電子ビューファインダー「VF-2」を装着した際のメニューおよび再生画像を液晶モニター表示に切り替えることが出来るようになると云うもの。

 スナップでの利用の多いPENシリーズのAFのスピードアップは勿論嬉しいところだが、このファーム・ウエアアップデート最大のポイントはEVF(電子ビューファインダー)装着時にメニューおよび再生画像を液晶モニター表示に切り替えることが出来るようになる点である。

 EVF装着時の液晶モニター表示については外付けEVFを使用していない方にはピント来ないかも知れないな。実は、E-P2、E-PL1にVF-2を装着すると、すべての画像をEVFに表示させるか、あるいはカメラボディ本体背面の液晶モニターに表示させるかをVF-2の取り付け部分近くにあるボタンで切り替えることになるのである。

 つまり、ボタンを押してVF-2表示に切り替えると、撮影前の映像をEVFで確認出来るようになると同時に、撮影後の映像確認もEVFで見ることになってしまう。使い勝手としては撮影前(事実上、シャッターボタンを押すその瞬間まで)はEVFで確認し、撮影後は背面のモニターで確認したいのだが、それができないのである。これが自動的に切り替える事が出来るようになるのだろうと郷秋<Gauche>は想像しているのだが・・・。

 E-P1、E-PL1発売時にそのようになっていなければならないはずのものがようやく修正されることになるわけだから、このファーム・ウエアアップデートは大いに歓迎されることだろうな。

 今回のファームウエアアップは、4月22日(木)午前11時から公開さるとのこと。PENシリーズ愛用者は漏れなく作業されたい。


 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、これまで二度ほどご覧頂いたかつらの森のミズキの若葉。もうこんなに大きくなって、既に虫食いになっている葉もある。例年にない冷温の日が続いてはいるが、季節は確実に前に進んでいるようである。
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黄桜ハイボール

 3月31日に日本酒ハイボールと題する小文を書いたが、半月を経てようやく現物を入手できたのでさっそく飲んでみた。残念ながら美味さに感動する程ではなかったが、不味くて飲めないというものでもなく、日本酒を炭酸で割ればこんな味だろうと、想像していたそのままの味と飲み口であった。

 美味いか不味いかはっきりせよという問いに対しての答えは、「美味い」である。ただし筋金入りの日本酒党には、間違いなく不評だろう。黄桜株式会社に対して、「日本酒をなんと心得る」とか「日本酒を貶めた責任を取れ」などと云うクレームが殺到しているのではないかと他人事ながら心配する郷秋<Gauche>であるが、ワイン党の中には「これは日本のシャンパンではないか」と歓迎する向きもおられるかも知れない。

 優しい日本酒のほのかな香り漂い、口にすると炭酸の爽やかな開放感が広がる。日本酒であると思って飲むとがっかりするが「ジャパニーズ・スパークリング・ワイン」だと思って飲むと、なるほど、納得の味である。今日は生かつおの刺身、メカブの酢の物と共に頂いたが、赤身の刺身とは相性の良くないワインとは違い、濃い目の生臭に実に良く合い、その旨みを引き出してくれる。

 黄桜も、炭酸で割った時の事を考えて手持ちの酒の中から相性の良いものを選んだのだと思うが、炭酸水を用意さえすれば好きな日本酒をとの相性を飲む側が自由に選ぶことも出来る。アルコール分の表示からすると日本酒対炭酸水はほぼ1対1のようであるが、冷やすために氷を入れるとアルコール分も炭酸成分も薄まり、良い結果とはならない。ガラスのボトル入りではあるが、ここは冷凍庫で凍る寸前まで良く冷やして飲むのが最良と思量する。


 大きく重たいD300を持ち出すのは億劫だったので、一年前に定額給付金で買った中古のCOOLPIX S52で撮ったのが今日の一枚。WBこそ手動で設定したが、手抜きは一目瞭然。まるで証拠写真だなぁ。
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恩田の森、更新

 昨日、恩田の森で撮影いたしました写真をこちらに掲載しておりますので、ぜひご覧ください。
恩田Now 
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ソニーのEVILが18日に発表?

 Photo Rumorsによれば(だが)、4月18日にソニーからEVIL(注)が発表されるらしい。

注:EVILはElectronic Viewfinder with Interchangeable Lensの省略形。日本では「ミラーレス」と呼ばれるものの事だが、「ミラーレス」では一眼レフ(及び二眼レフ)以外のすべてが該当することになってしまうことから、郷秋<Gauche>は適当な言葉だとは思わない。その点EVILは「レンズ交換方式かつ電子式ビューファインダーを持つカメラ」であるから、かなり正確にその特徴を表していると云える。海外のメディアでは「EVIL」と書かれる事が多い。

 ちょうど一ヶ月前に開催されたCP+で展示されたこれなのだろう。いかにもソニーらしい、すっきりとしたデザインだけれど、これがカメラ以外のものなら良いのだがカメラだとすると、このデザインは郷秋<Gauche>的には「パス」だな。カメラにはカメラ「らしい」デザインが必要なのである。例えばOlympus(オリンパス)のE-P1&2のような。

 まっ、ソニーには伝統がないから無理なのだろう。だからカメラにもいかにもソニーらしいデザインテイストを持ち込む。それはそれでソニーらしくて良いは思う。しかし、この写真を見ると、いかにもレンズマウント径が大きい。イメージセンサーはAPS-Cだと思うからミノルタ-ソニーのα(A)マウントよりも小さくてよいのは確かだけれど、それにしても随分と大きく見える。ボディが小さいからそう見えるだけだとは思うけれど。

 4/3陣営のオリンパスとパナソニックが開拓した「ミラーレス」市場にソニーが参入するわけだが、こうなるとNikon(ニコン)とキヤノンの対応が気になる。両者共に開発は進んでいることと思うけれど、先行メーカーとの差別化と共に既存の自社DSLRラインナップとの関係など、難しい問題を抱えているだけに登場までにはもう少し時間がかかるのかも知れないな。


 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、咲き競う桜草(西洋サクラソウかもしれない)。
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ロシアとポーランドの微妙な関係

 タイトルだけは立派そうだが、恥ずかしながら実はほとんど何も知らないことを最初に白状しておく。

 カチンスキ大統領を乗せたポーランドの政府専用機がロシア西方の都市、スモレンスクの空港近くに墜落し、大統領をはじめ96名が死亡したのはご存知の通り。カチンスキ大統領は、第二次世界大戦中にポーランドの将校・兵士ら2万人以上がスモレンスク郊外で旧ソ連軍によって虐殺された「カチンの森」事件の追悼式に参列する予定であったのだが、この事故に際してのロシア政府・プーチン首相の対応は注目に値する。

 プーチン首相は10日夜に墜落現場を訪れ、ポーランドのトゥスク首相を出迎え共に献花。11日にもスモレンスクの空港でカチンスキ大統領の遺体を乗せた飛行機を見送っている。ロシア政府・プーチン首相は、この因縁の地で繰り返された悲劇が両国の間に新たな緊張を生まないよう細心の配慮をはらったのである。

 ポーランド政府高官が「プーチン氏自らがこれ程真摯に対応してくれるとは思わなかった」と発言するなど、ポーランド側に好感を与え、両国の歴史的対立が更に深まることを回避することが出来たと見られている。専門家の一部からは、今回の事故が両国が関係修復に歩み出すきっかけになるのではないかと指摘されるほどであるらしい。

 墜落の原因がポーランド政府専用機パイロットの操縦ミスの可能性が大きく指摘される中で、大国ロシアが隣接する小国の大統領の事故死に対しこれ程の配慮をする裏には、単に「人道的」では済まされない戦略が隠されているのかも知れないが、それにしても実に見事な、したたかな外交手腕であると郷秋<Gauche>は思ったぞ。日本では何かと評判のよろしくない旧ソ連、ロシアであるが、こと外交センス・手腕に関しては幾枚も上手のようである。

 最後になったが、カチンスキ大統領夫妻をはじめとする96人の死に謹んで哀悼すると共に、ご家族を亡くされた皆さん、そしてポーランドの多くの皆さんの悲しみが一日も早く癒されることをお祈りする。


 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、昨日に続いて箱根・宮ノ下の富士屋ホテルのメインダイニング「The Fujiya」。女性誌や旅行雑誌のグラビアで見るたびに思っていたのだが、実際に現場を見るとやはりテーブルは小さく隣なりとの間隔も狭い。まぁしかし、それがどれ程のマイナスポイントになるのかは、実際にそこで食事をしてみないことには知る由もないだろう。郷秋<Gauche>には生涯縁のないことか(^^;。
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クラシックホテル

 クラシックホテルとは、一般的には第二次世界大戦以前に開業し、当時の建物を使って現在も営業されているホテルの事を云うようである(厳密な定義はない)。先週末、郷秋<Gauche>が見せて頂いた箱根宮ノ下の富士屋ホテルは軽井沢の万平ホテル、日光金谷ホテルと並ぶクラシックホテルの代表格である。首都圏から近いこともあり、特に人気が高いのが富士屋ホテルである。

 見学に先立ち40分程のレクチャーを受けたのだが、富士屋ホテルの中興の祖とも云うべき3代目、山口正造が実は創業家2代目の実子ではなく、日光金谷ホテルの創業者の次男坊を養子として迎えたものだとか、交通事情が芳しくなかった昭和初年には横浜のホテルニューグランドから富士屋ホテル行きのシャトルバスを自ら運行していたなど、なかなか面白い話を聞く事が出来た。

 「一度は泊まってみたいクラシックホテル」として特に女性誌などでは年中特集されているけれど、育ちのおよろしくない郷秋<Gauche>には何だか肩がこりそうで、ランチくらいならいいかなと云う感じですね。「小田急線ロマンスカーで行く富士屋ホテルのランチ」みたいなパックは結構リーズナブルらしい。いかがですか。って、別に誘っているわけじゃなくて、大切な方とご一緒にいかがですかと云う意味ですよ(^^;


 今日の一枚は、箱根・宮ノ下の富士屋ホテルのメインダイニング「The Fujiya」。訪れたのがちょうどランチタイム前の11時。綺麗にセットされ、誰もいないダイニングを女性誌のグラビアチックに撮れた、かな?
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廃業相次ぐ老舗写真店

 先週金曜日の神奈川新聞に「廃業相次ぐ老舗写真店」と題するかなり大きな記事が掲載されていた。暫く前には横浜市中区の輸入カメラ専門店「千曲商会」が3月末で閉店することを伝えて神奈川新聞だが、金曜日の記事は同じく中区の「ろまんカメラ」が今月末で看板を下ろすことに触れての記事である。

 記事の中のデータによれば、ピークの1997年には年間4億8千万本を数えたフィルムの出荷本数が2008年には5500万本に減少していると云う。同じペースで減少していると仮定すると2009年は3500万本、2010年には2000万本となる。もはやフィルムを中心としたカメラとDPEでは商売は成り立たないと云うことだな。

 フィルムと印画紙による写真とよく比較されるのは1980年代にあったLPからCDへの世代交代だが、LPからCDへの世代交代と、写真がフィルムからデジタルへと代わるのとでは、郷秋<Gauche>はちょっと違う気がしている。

 音楽の場合には、再生の仕方が変わっただけだが、写真の場合には見る方法が変わった以上に撮り方が変わっているので。つまり、音楽は(一般的には)聴くだけだが、写真には自ら創る楽しみがあった。創って見るのが写真であった。その創る部分に自分でフィルムを現像してプリントする楽しさがあり、そこに写真が上達する大きな要素が潜んでもいた。フィルムからデジタルに変わることでその創る楽しさ、上達するための大きな要素がそっくり無くなってしまったのが、LPからCDへの世代交代と写真の世代交代との違いである。

 音楽ファンには今でもLPで聴くと云うコアなファンもいるし、一時と比べるとLPの製造・販売も上向いて来ていると聞くが、時代は更にネット配信へとシフトしている。誰かの演奏を聞く「だけ」のためにLPを用いる意義が更に薄れつつある時代を迎えていると今であると云えるが、その点では写真も同じである。

 単に昔を懐かしむだけではなく、そこに積極的な意味を見出さないと古い物は生き残れない。その点で写真は受け手としてだけではなく発信者、つまり制作者、情報の発信者となる事が出来るのだから、その制作者がアナログ(フィルム)かデジタルかを選ぶことの出来る余地が残されている。

幸いにして我が日本の富士フイルムがフィルムと印画紙による写真の伝承に積極的である。フィルムと印画紙、現像剤等の種類が少なくなるのは止むを得ないこととしても、自らの使命としてフィルムによる写真文化を支えることを表明しているのは実に心強いことである。


 例によって記事本文とはなんの関係もない今日の一枚は、箱根・宮ノ下の富士屋ホテル。実は、昨日今日と仕事で箱根に行って来た郷秋<Gauche>である。昨晩は湯本の富士屋ホテルに宿泊し、今日は宮ノ下の富士屋ホテルを見せて頂いた。宿泊でも食事でもないのが残念至極。しかし、考えてみると宮ノ下の富士屋ホテルもデジタル時代に生き残っているフィルムのような存在。マーケットは小さくなっても生き残る事が出来ると云う手本か。
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ミッキー・マウス

 日本で「マウス」と云えば「鼠・ネズミ」ではなく、PCのポインティングデバイスの事を指すのはもはや常識となっているが、そのマウスの感度を表す単位について知っている人はどのくらいいるだろうか。郷秋<Gauche>は、ほんの2、3日前まで知らなかったぞ。恥ずかしながら。

 しかしこれが可笑しい。なんと「ミッキー」なのである。1ミッキーは1/100インチマウスを動かすことを意味し、このとき画面上でカーソルが何ドット動くかを、ミッキー/ドット比で指定するらしい。Wikipediaにもっともらしく書いてあったけれど、「ミッキー・マウス」って、何だか嘘臭いぞ。


 今日の一枚は、郷秋<Gauche>がオフィスで使っているミッキー・マウス、じゃなくて、マウス。キーボードの左手からケーブルが出ているのを不思議に思われた方もいることだろう。実は、郷秋<Gauche>は左手でマウスを操作するのである。右の大きなものはLogitechのワイヤレス・マウス。手の形を良く研究しており、郷秋<Gauche>の手にぴったり合うのだが、残念なことに右手用で左手では使えない。仕方がないので左の小さなマウスを使う事が多い。これだとボタンの左右の機能を入れ替えるだけで左手でもまったく問題なく使う事が出来る。安くて小型軽量、ドライバー不要の便利なマウスである。
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Ferrari 599GTOは全然速くない

 Ferrari(フェラーリ)は、予てから噂されていた599XXのロードバージョン、599GTOの概要を明らかにした。670ps の6.0L V 12気筒エンジンを搭載する599GTOの0-100km/h加速は3.35秒、最高速は335km/hオーバーと、歴代フェラーリの市販車としては最速のパフォーマンスを誇り、フィオラノでのラップタイムも1分24秒と、フェラーリ創業55周年のメモリアルカーとして2002年に発売された「エンツォ」よりも2秒も速いと自慢している。

 この記事を読んで郷秋<Gauche>は我が目を疑った。フィオラノのコースを一回りするのに1分24秒もかかるのに、何が一体速いのだと。郷秋<Gauche>の記憶によれば、2004年のF2004はミヒャエル・シューマッハのドライブで56秒台を記録しているはずだ。そのF2004のラップタイムの1.5倍もかかって何が速いのだ!

 しかしだ、冷静に考えてもみれば当然の結果だな。F2004は、ただ速くさえあれ良いF1マシンだ。対する599GTOは「GTO」を名乗ったとしてもロードカー。フィオラノ1周でF2004の30秒落ちは当然なのである。と云うか、F1が異次元の速さなのだということを理解する良い機会だと云う事が出来るだろう。
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iPadの原価は250ドル

 昨年の9月に、富士フイルムのデジタルカメラ、A170(販売価格89ドル)の原価が僅か40ドルであることを書いた(see here)が、今日は今話題のiPadの価格である。

 今日の日経の記事によればアメリカの調査会社アイサプライが、販売価格499ドルのiPad 16GBモデルを分解して使われている各部品を確認し、部品の原価は250ドル(程度)であると推定したと云う。主要な部品の原価は次の通り。

液晶ディスプレイ 65ドル
タッチパネル 30ドル
フラッシュメモリ 29.5ドル
バッテリー 21ドル
無線LAN 8.05ドル
DRAM 7.3ドル

 その他の部品及び製造コスト(2ドルらしい)を引いた粗利益は価格の48%に当たる240ドルというのがアイサプライ社の推定だが、日経の記事の論調は、価格の問題よりも日本製部品のシェアが低い事を憂うるものとなっている。

 日経の記事を見ると、先にあげた主要部品の内で日本製なのはTDKの子会社が製造するバッテリーのみのようである。もっとも同一部品を複数のメーカーから調達しているらしく、ディスプレイはLG製の他にセイコーエプソン製が、フラッシュメモリもサムスン電子製の他に東芝製も使われているようである。

 しかしだ、そうは云っても2007年に発売されたiPhoneと比べると日本製部品のシェアが大幅に低下しているらしく、日経はそれを「iPad部品、日本製影薄く」と憂えているのである。

 オリジナリティ溢れる製品だと郷秋<Gauche>は思っていたが、製品の中をのぞいて見ればiPadもその成り立ちはEMSメーカーで製造される富士フイルムのA170と大同小異なんだなぁ。しかし、ハードとしてのiPadは平凡でもその影響力は絶大なものがあることだろう。このことについてはいずれ書かなければならないな。


 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、源平桃。一本の木に紅白の花を、一つの花に紅白の花弁を付けることから、源氏の白旗と平氏の紅旗になぞらえての命名ですね。
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自分の土地にみかんを植えてなぜ悪い

 宮崎県日向市立幸脇小学校のグラウンドにみかんの苗木を植えたとして、宮崎県警日向署が6日に、同市に住むF氏と、植えるのを手伝ったF氏の知人男性3人を威力業務妨害容疑で逮捕したという。F氏は、日向市立幸脇小学校のグラウンドにみかんの苗木を植えたことを認めているが、同校のグラウンドは自分が所有しており「自分の土地にみかんの苗木を植えてなぜ悪い」と主張している模様。

 各種報道を総合すると、登記上、同校のグラウンドの一部はF氏が所有であることになっており、F氏は固定資産税も支払っていたらしい。これに対して、日向市側は1925(大正14)年にF氏の父親などから土地を購入したと主張しているようであるが、両者の主張が対立したまま、F氏は威力業務妨害容疑で逮捕され、更に植えたみかんの苗木は日向市職員によって撤去されたと云う。

 さて、これらの報道を読んだ限りの郷秋<Gauche>の裁定は次の通りである。

1. 幸脇小学校のグラウンドの一部は登記上F氏の所有である。
2. 日向市は同校グラウンドのうちF氏登記部分に対して固定資産税を課し、F氏は同校グラウンドの一部が自己所有である事を前提に固定資産税を納付していた。
3. 日向市は件の土地を1925年に土地を購入したと主張しているが、公的に証明することができない状況である。これらの状況を鑑みた時、

 司法により同校グラウンドの所有権が同市にある事が確定されていない時点でF氏が威力業務妨害容疑で逮捕されたのは、著しい事実誤認による不当逮捕である。また、F氏が私財を投じて「自己所有の土地」に植栽したみかんの苗木を市職員が撤去したのは、公権力による私有財産の侵害、公権力の乱用であり到底認められるものではない。

 断っておくが、郷秋<Gauche>はF氏の知り合いでもないし、F氏から弁護を依頼されたわけでも勿論ない。単に新聞やWeb上で報道されている情報を読んだ範囲における、善良な一市民としての判断である。もし日向市がF氏側から土地を購入していたのであれば、まずはその事実を法的に明らかにし、登記簿上の名義を変更するべきである。その上でF氏がこれまで支払ってきた固定資産税を弁済し、植えられているみかんの苗木についてはF氏と誠意をもって話し合い、買い取るなどした上で撤去するのが妥当な解決方法だと郷秋<Gauche>には思えるが、読者諸兄姉のご意見は如何に。


 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、4日に続いて「桜と小田急線」。実は撮った3日がドンヨリとした曇り空で、桜の花色がいま一つパッとしなかったことから、リベンジのために6日に再度足を運んで撮ったもの。撮影時間は極短かったがちょうど「50000系VSE」が通りがかってくれた。
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出ないわけないでしょう、D700の後継機

 Nikon Rumorsが紹介しているスペイン語のサイトによれば、Nikon(ニコン)D700の後継機は2010年中には登場しないのだと云う。そんなことないだろう。ないだろうと云うより有り得ない。

 D700は2008年7月に登場しており発売以来既に1年9ヶ月が経過している。これから先8ヶ月の間にも登場しないということはどんなに短くても2年5ヶ月間現役続投と云うことになるが、そんなに永く現役を続けたDSLRはニコンの歴史の中にはない(注)。

 対するキヤノンは2005年9月に1280万画素のフルサイズセンサー搭載のEOS 5Dを発売、2008年11月には2110万画素の5D Mark IIにバージョンアップし、更にMark IIIに進化する時期も近づいていると噂されているなど、ハイアマチュア用のフルサイズ機ではニコンに対して1歩も2歩も先行している。

 この状況の中でニコンがD700後継機(D700S、D700X、D800ともD900とも云われている)の発表を2011年まで引っ張るとはとても思えない。ニコンDSLRのこれまでの更新タイミングを考えれば今夏のボーナス商戦までには後継機が登場するものと思われる。って、登場してもらわないと郷秋<Gauche>としても困る。

注:2002年6月に登場したD100は直接の後継機であるD200が登場する2005年12月までの3年6ヶ月現役だったことになるが、登場の1年9ヶ月後には同スペックで価格が半分のD70が登場し、実質的にはその役目を終えている。


 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、3月31日に掲載した写真から8日後の様子。まったく同じ部分を撮った訳ではないので直接の比較はできないが、1週間分の「春の進み具合」はお判りいただけるのではないかと思います。
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養老孟司にもの申す

 あんな偉い、著書が何百万冊も売れている先生に「もの申す」とはお前は何を考えているのだ。お前はそれ程偉いのかと云われそうだが、郷秋<Gauche>はそれでも、あえて、養老孟司に云いたい。

 今日、郷秋<Gauche>の手元に届けられた『考える人』2010年春号の特集は「はじめて読む聖書」である。だからなのか、養老氏の連載「万物流転」のうお題は「日本人と宗教」であった。その冒頭にこんな件があった。

 「(前略)板切れにキリストだかマリアだか知らないが、その種の像を描いて、それを踏めという。私なら踏む。だってただの板切れだからである。それを踏まないとは、どういう了見か。ただの板切れを踏む、踏まない、そんなことにこだわるやつは、皆の迷惑だ。(日本は)狭い島国なんだから、お互いに住みにくくなるだろうが。」

 自分を愛してくれている人の顔が、自分が愛している人の顔が描かれたものが、果たしてただの「板切れ」なのだろうか。もし、自分の父や母の顔が、妻や子の顔が描かれた板を、「父母を、妻子を愛していない証として踏め」と云われた時、養老氏はなんの迷いも無くその板を踏むのだろうか。踏み絵とは、ただ知らぬ誰かの顔が描かれた板を踏むのではない。その誰かを愛していない証として踏む、踏まされたものなのである。

 そんなことを、博学聡明なる養老氏が知らぬ訳はなかろう。その上で氏は書いているのだ。だがしかし、こんなことを書くことこそが「皆の迷惑」なんじゃないかと、郷秋<Gauche>は思うぞ。氏ほどの思考能力と文章力があるのならば、万人に判るように、なぜ踏み絵を踏まぬ行為が馬鹿げているのか書けばよい。もっとも「考える人」の読者ならば、それくらいの事は理解でくるだろうと云う「了見」なのか。

注:養老氏は踏み絵を、「板切れにイエスだかマリアだかを描いたもの」と書いているが、その多くはマリアやイエスの顔や姿を彫った銅版(レリーフ)を板に埋め込んだものである。板に描いたものではあっという間に摩滅してしまうからである。それ程多くの人が幾度も踏まされたのである。

季刊『考える人』(2010年春号)
新潮社(雑誌コード:12305-05)
発行年月日 2010年4月3日
B5版 279頁
1,400円(税込)
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開幕3戦の結果からシーズンを読む3つのポイント

 全19戦で戦われる今年のF1だが、気がつけばもう3戦が終了。1レースだけでは見えない今年の行方も3戦が終わってみれば、少しずつ見えてくる。

ポイントその1:レッドブルのマシンの信頼性は本物か
 バーレーン、オーストラリア両GPで圧倒的な速さを見せつけながらマシントラブルで涙を呑んだレッドブルのマシンが第3戦でようやくトラブルフリーの1-2フィニッシュ。たとえポールポジションを獲得しても本選で300kmを走り切れないのでは何の意味も無い。初戦、第2戦とリタイヤの原因は違うとは云え、その原因を見過ごして本選に臨んでいたのは事実。同じ過ちを繰り返さないチーム内のチェック体制が構築されたか否や。

ポイントその2:41歳ミヒャエルの実力はあの程度か
 あの名手のカムバックである。初戦は無理としても、第2戦、3戦と回を重ねると共にロズベルクを追い詰めそして追い越していくものと郷秋<Gauche>は疑っていなかったが、結果はと云えば回を重ねる毎にそのポイント差は開くばかり。セパンではホイルナットのトラブルによるリタイヤであったが、だからと云ってその結果が正当化されるわけではない。もしもあと数戦の内にロズベルクに追いつくことができないのであれば、潔い引退もその選択肢となることだろう。

ポイントその3:第5のチームはフォースインディア?
 フォースインディアが2009年シーズン後半から調子を上げてきていたのは承知していたが、よもやあれほどの走りを見せるとは驚き以外の何物でもない。一番驚いたのはずっかり押さえ込まれてしまったハミルトンだろうか。今年はフェラーリ、マクラーレン、レッドブル、メルセデスの4チーム8台でトップ争いが繰り広げられるのは間違いのないことだが次に来るのは? 開幕3戦の結果とドライバーを考えればその正解は「ルノー」だが、面白さを考えればフォースインディアに来てもらいたいところである。シーズンが進むにつれてこの2チームの争いが激化するのは必至である。


 今日の一枚は一昨日、昨日に続いて東京都下某所の桜です。
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恩田の森、更新

 本日、恩田の森で撮影いたしました写真をこちらに掲載しておりますので、ぜひご覧ください。
恩田Now 
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