神奈川県受動喫煙防止条例が施行

 屋内での喫煙を規制する、神奈川県の公共的施設受動喫煙防止条例が昨日、施行された。この種の条例を制定・施行したのは神奈川県が全国初なのだそうだ。学校や病院などなど公共性の高い施設は原則禁煙。喫煙所を設けることも出来るが、この場合、タバコの煙が喫煙禁止区域に流入しないように仕切りを設けるなど、県が定めた基準を満たすことが必要。一定規模以上の飲食店、ホテルなどは禁煙か分煙かを選択する事が出来るが、この場合もタバコの煙流出防止が義務となり、喫煙禁止区域で喫煙した個人には2万円以下、施設管理者の義務違反には5万円以下の罰金が科せられる。

 で、今日の神奈川新聞25面には「先進地 試練の紫煙」と大きなタイトルを掲げた記事が掲載されていたが、基本的な論調は「条例反対」である。神奈川新聞のこの傾向については以前にも指摘した。1面の「照明灯」筆者も受動喫煙防止の流れに棹差す記事を書いて憚らない。今日の記事にも「釈然としない」「たばこを吸えないのはおかしい」「宴会でたばこが吸えないとなれば、県外に客が流れる」など、受動喫煙防止条例施行に反対する、あるいは懐疑的な意見ばかりが並ぶ。神奈川新聞は、受動喫煙の害を認めたがらず、嫌煙の権利を喫煙の権利よりも低いものと考えているようである。

 タバコが吸えないとなると客が県外に逃げてしまうと考える居酒屋、旅館が多いようだが、果たしてそうだろうか。確かに喫煙する客は少なくなるかも知れないが、非喫煙の客は増えるのではないだろうか。少なくとも郷秋<Gauche>はタバコ臭いホテルには泊まりたくないし、タバコの煙が漂ったレストランで食事をしたいとは思わない。

 全面禁煙の店やホテルがあるならば、多少遠くても郷秋<Gauche>は足を運ぶぞ。郷秋<Gauche>だけではなく、女性やお子さん連れの家族には全面禁煙の店やホテルは積極的に選ばれることだろう。これまでとは客層は変わるかも知れないが、工夫次第でむしろ集客力がアップすることもあるだろう。受動喫煙防止条例をマイナス要因とみるのか、新たなビジネスチャンと捉えるか、事業者の経営センスが問われるな。


 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、今頃道端や空き地など、どこでも見る事の出来る「仏の座」(ホトケノザ)。春の七草の一つ、ホトケノザはキク科のオニタビラコのことで、今日ご紹介した「仏の座」とは別のもの。
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