したたかなベトナム

 昨日の日経夕刊の記事から。
 国営ベトナム航空は、我が国が三菱重工を中心に官民あげて開発しているリージョナルジェットMRJの大口発注と引き換えに、同機の一部の部品生産をベトナム国内の企業が受託できるように働きかけているとの事。

 三菱重工はこれまでにプラスチック成型品や電線類の生産を提案したようだが、ベトナム側は「高度な技術を必要としない部品では意味がない」として、再検討を促している模様。なかなか巧みな交渉だ。侮れないぞ、ベトナム。

 郷秋<Gauche>は、13日にカチンスキ大統領機墜落に際して、ロシアが素早くかつ誠意ある対応によりポーランドとの関係改善を一気に進めていることを書いたが(続報によると、アイスランドの火山噴火の影響で航空機の運行が制限されるなか、メドベージェフ大統領が危険を承知で空路ポーランド入りし葬儀に参列するなどにより、ポーランド全体でロシアへの好意的な雰囲気が更に強まっているようである)、今度はベトナムの巧みな交渉の報道。

 航空機に関する交渉では日本は航空自衛隊のFX選定に苦戦し、F22Aを深追いした為にF35を共同開発するタイミングも逃している。このままではF35もアメリカの言い値で「買わされる」だけでライセンス生産はおろか、一部であってもその生産の一翼を担う可能性はない。

 ロシアは勿論のこと、新興国ベトナムでさえもしたたかな外交交渉力能力を発揮している様子を見聞きするにつけ、日本のなんともお寒い外交力をひしひしと感じる郷秋<Gauche>である。大丈夫か、日本!
 

 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、昨日に続いて恩田の森の春の2コマ目。手前に配したタンポポは良いとしても、遠くにある農作業のためのトラクターと軽トラックがボケ過ぎ。もう少し絞り込んでその姿が誰にでもわかるようにするべきであった。という訳で、今日も悪い写真の見本である(^^;。
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