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秋も深まる今日この頃

 つい一か月前には暑い暑いと言っていたのに今日の最高気温18度と、もう寒いほどの横浜青葉区&東京町田市です。こう寒いと温かい食べ物が恋しくなります。温かい食べ物といえば何と言っても「鍋物」ですね。郷秋<Gauche>的には「鶏の水炊き」かな。鶏はブヨブヨしたブロイラーではなく身がキュッとしまった放し飼いが一番ですが、今時なかなか口には入りませんね。しばらく前に名古屋で食べたコーチンは確かに身がしまっていて美味しかったです。

 タレはポン酢、薬味は葱の白いところを刻んだものと七味の香り。「葱の白いところ」と断ったのには訳があります。郷秋<Gauche>は東北の生まれ育ちですので、長葱は白いところしか食べないのです。緑の部分も食べないわけではないのですが薬味に限れば、これはも~白いところだけですね。高校の修学旅行で関西に行ったときに食べたうどんの汁が透明で、どっぶりの底が透けて見えたのには驚きましたが、出された薬味の葱が緑だったのにもビックリ驚いたものでした。近畿以西にお住まいの方が東北地方においでになって真っ黒な汁の蕎麦やうどんを出されて驚かれるのとは逆のカルチャーショックです。

 冬になると美味しいものに牡蠣(かき)がありますね。今では牡蠣が大好きな郷秋<Gauche>ですが実は七、八年前までは見るのさえも大キライだったのです。いつから好きになったのかというと、仙台に出張したときに地元の方に案内していただき牡蠣専門店で食べて以来なのです。それまで郷秋<Gauche>が食べた牡蠣はおそらくは生きが下がったものばかりだったのでしょう。生臭くてどろりとしてしまったものばかりだったのでした。ところが仙台で食べた牡蠣は生臭くもなくホンノ甘みがありプッリプリ。それまで郷秋<Gauche>が知っていた「不味い食べ物」である牡蠣とはまったく別物でした。目から鱗、とはまさにこのこと。

 仙台を訪ねた方の多くが「仙台名物」牛タンを召し上がるようですが、郷秋<Gauche>に言わせればこれは「正しい名物喰いか?」と疑問符が付くわけです。だいたいがだ、「仙台名物」牛タンって、仙台あたりでそんなに牛を飼っていたりするのかな?ということなのです。BSE問題で仙台の牛タン屋さんが慌てたように、実はアメリカからの輸入物で、いわば作られた名物なんですね。逆に自然発生的な名物には「ハンバーガー」あったりします。興味を持たれた方は「仙台・名物・ハンバーガー」で検索してみてください。

 さて、牡蠣だ。何故仙台で牡蠣が美味しいのかというと、勿論海に近いから。仙台から列車で30分程のところにある塩釜港に荷揚げされた魚介類が仙台に運ばれて来るわけです。ここで荷揚げされた魚を使った「笹かまぼこ」も仙台名物として有名ですね。土産物としては実に適当です。牡蠣というと広島を思い浮かべる方が多いかと思いますが、そんな訳で仙台では松島湾で養殖された牡蠣を美味しく食べることが出来るわけです。勿論塩釜まで足を運んで食べてもいいわけですが、ここははやり仙台「一番町」で食べるのが正しい、と言っておきましょう。

 郷秋<Gauche>は幸いにして二年連続で美味しい牡蠣を食べる機会に恵まれました。一度目は先にも書いたように地元の方に案内していただき、男四人で牡蠣尽くしのコース料理を食べて来ました。最初から最後まで牡蠣。最後は牡蠣の土手鍋の残り汁にうどんを入れての仕上げでした。酒もまた美味かったです。浦霞「禅」というやはり仙台の酒ですが、下戸一人を除いた三人で一升平らげて来ました。翌年はたまたま若い女性(ここではY子さんとしておきましょう。久しぶりにY子さん登場!)二人での出張となりましたので、今度は私が案内して美味しい牡蠣を食べてきたのですが、Y子さんの食べること飲むこと!

 頼んでおいたコースが終わってからもまだ食べたいというのでフライを頼んだのですが、なんと店の方からやんわりと断られてしまったのです。つまりですな「うちの牡蠣は生きがいいいんだから、生で食ってくれ」と言うわけです。わかった。それではお薦めは?と聞くと「牡蠣のたたき」はどうだと言う。よし、喰ってってみようじゃないかとなったわけですが、果てさて「牡蠣のたたき」ってどんな料理だと思いますか?

 鰹のたたきと同じですな。で、どうやって牡蠣を炙るかと言えば、金串二本にあのフニャフニャとした牡蠣の身を刺して炙るのです。金串に刺した牡蠣が落ちない!というところがミソなのです。つまり、生きがよくてプリッとしているから牡蠣が落ちない。そんじょそこいらの牡蠣だったらスルリと串から落ちてしまうというわけなのです。で、見事串に刺さった牡蠣の身を炙って、これをポン酢ト刻み葱の薬味(勿論「白」)とでいただくわけです。美味くないわけがない!

 「牡蠣のたたき」を食べてなお、Y子さんがフライを食べたいというものだから、店の方も仕方なくフライを出してくれました。外は熱々なのに中はジューシー!最高の牡蠣フライでしたぞ。というわけで、二年続けて仙台の美味い牡蠣を食べて来た郷秋<Gauche>でありますが、一度目よりも二度目の方が、更に数段美味しかったことは言うまでもありませんな。
P.S. 考えてみたら、こういうオイシイ出張、絶えて久しい・・・。

Y子さんと食べた、郷秋<Gauche>お薦めの店 : 仙台かき徳



今日の1枚は、仙台の牡蠣とは「かき」違い、なるせの森の柿です。
コメント ( 3 ) | Trackback (  )
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なべ。 (guwa)
2005-10-17 21:30:22
郷秋さん、こんばんは。

鍋には目が無いguwaでございまする。(鍋に限り、4人前ぐらいは平気でいけます



私も「鶏の水炊き」大好きですが、昨年は「豆乳鍋」にハマりました。ものすごくマイルドで、美味しいのです、コレが。

まだ召し上がったことがないようでしたらゼヒ! 豆乳が苦手でもイケると思います
 
 
 
経験済み! (郷秋)
2005-10-17 21:56:34
guwaさん、こんばんは。

豆乳鍋は昨鍋シーズンに初体験。初体験から3連発で、すっかり我が家の定番となっておりまする

でもやっぱり、水炊き、水炊き、豆乳鍋、位のペースを好む、さっぱり系好きの郷秋<Gauche>なのでござる。
 
 
 
へん? (郷秋)
2005-10-18 19:30:56
あんまり寒いんで「秋も深まる」なんて書いちゃいましたけど、考えてみると10月中旬の今は仲秋。「秋も深まる」って変でしたね。「秋も深まる」は京浜地区では11月中旬以降に使う言葉でした

そうは言っても「鍋」と日本酒が美味い季節になったのは間違いのない事実ですね
 
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