F60はナーバス?

 本当に良いマシンはどんなコースでも速い。低速の市街地コースでもモンツッアのような超高速コースでも、セッティング次第で最高のパフォーマンスを発揮することが出来る。まずまず良いマシンは得意なサーキットではセッティング次第で、あるいはドライビング次第で良いパフォーマンスを発揮することが出来る。それ以外のマシンは、まれに良いセッティングが見つかり上手くドライブすることが出来ればまずまずのパフォーマンスを発揮することもある。

 近年では2004年のフェラーリF2004は「本当に良いマシン」の良い例と云えるだろう。全18戦中ミヒャエルが13勝、バリチェロ2勝と圧倒的な強さを誇り、勿論高速コースでも低速コースでも圧倒的に速かった。勿論ドライバーも素晴らしかったし、ロス・ブラウン率いるチームの作戦も素晴らしかったが、F2004が素晴らしいマシンであったことが何よりの勝因であることに間違いはない。

 翻ってF60。シーズンを折り返した第10戦に突然戦闘力を増しその後は運にも助けられたとは云え確実に表彰台をものにしてきたが、シンガポールでは予選13位と云う体たらく。もともとのポテンシャルが低いところに持ってきて、コース毎に異なるセッティングの許容幅が狭いんだろうな。だからコースによる当たり外れが出る。ナーバスなマシンでここ数戦、表彰台圏内を走っているライッコネンを褒めるべきだろう。

 今年前半を圧倒しながらまさかの失速、そしてヨーロッパGPで突如復活したかに見えたブラウンGPも、ここシンガポールではバリチェロが何とか予選5位につけたものの、バトンは中嶋の後ろの12位。モンツッアで大化けしたフォース・インディアも予選16-20位とまったく良いところなし。逆にモンツッアでは苦しんだレッドブルが上位進出するなどまさに「F1戦国時代」の様相であるが、そんな中、超高速モンツッアでもシンガポールの市街地でも速く、いま一番安定した速さを持っているのはマクラーレンのMP4-24ということになるだろうか。

 2009年シーズンの結末は半ば見えそうなところまで来ていながら乱戦が予想されるシンガポールGPは3時間後にスタートである。


 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、昨日もご覧頂いた「現の証拠」(げんのしょうこ)。昨日は白い花でしたが今日は赤紫の花です。調べてみると赤紫色の花は西日本に多く見られ、白花は東日本に多いとされていますが、恩田の森ではどちらの色も見ることが出来ます。

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 今日、恩田の森で撮影した写真をこちらに掲載しておりますので、ぜひご覧ください。
恩田Now 
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