混沌

 F1の話だ。政治も経済も社会も混沌としているが、今日はF1の話だ

混沌(その1):ルノーからINGが去る
 ルノーF1チームのタイトルスポンサーであるINGが、ルノーとの契約を即時終了することを24日に発表した。勿論、2008年シンガポールGPでルノーが故意に事故を起こし、2年間の執行猶予付きではあるが、資格剥奪処分という重い有罪判決を下されたことを受けての決定である。INGを失ったルノーは金曜日に始まったシンガポールGPにおいてING に代えて「Renault」と大書された R29を走らせている。親会社の業績不振にF1での成績低迷が重なり、以前から2009年限りでの撤退がささやかれていたルノーだ。FIAに対しては今後も活動を継続することを伝えたと云われているが、果たしてどうなることやら。混沌。

混沌(その2):Ferrari or McLaren
 フェラーリのエースドライバー、キミ・ライッコネンが逡巡している。らしい。ライッコネンは2010年までフェラーリをドライブする契約を持っているが、2010年、そのシートにはアロンソが坐るとの憶測が飛んでいる。そのシナリオによれば、ライッコネンは2010年の契約に対する保証金40億円をフェラーリから受け取り、自身の歴史の中では最も長い6年間を過ごした古巣マクラーレン移籍するという。契約書は本来、守られるべきことの為に作られるものだが、F1の世界においてはそこに書かれた金額により、そのドライバーがどの程度の速さを持っているのかの証明書にしかならないようである。混沌

混沌(その3):ドライバーズチャンピョンシップの行方
 ブラウンGPは、前戦モンツッアで1-2フィニッシュを決めコンストラクターズポイント146。追うレッドブルは、4戦を残して40.5ポイント差の105.5ポイント。レッドブルに可能性がないわけではないが、コンストラクターズはブラウンGPで決まりだろう。問題はドライバーズチャンピョンシップだ。こちらも前戦の1-2でブラウンGPの二人、バンとバリチェロが圧倒的有利となったかと思ったが、フリープラクティス2までの結果を見る限り、シンガポールではブラウンGPよりもレッドブルの方が優勢な様子が伺える。ああ、混沌。

混沌(その他):中嶋一貴、ピケJr、BMWザウバーの来期は?
 何故かチームは「カズキは成長している」とかばってきたが、日曜日を入れても残り4戦のこの時期になってもいまだ0ポイント。中嶋は来期のウィリアムズ残留を望んでいるようだが、トヨタエンジンと共にさようならか。ピケJr、自身のチーム内でのポジションを考えると断れなかったと弁解しているが、ならば黙り通すべきだったろう。何を云いだすか判らないドライバーを雇おうというチームはない。パパピケにF1チームを作ってもらうんだな。2010年ザウバー・フェラーリとしての参戦を目指すもいまだFIAからのエントリ承認はされていない。多くのドライバーを見つけ育ててきたザウバーには是非F1にとどまってもらいたいものだが・・・。混沌。


 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、今どきに花を咲かせる「現の証拠」(げんのしょうこ)。昔から下痢止め、胃薬として使われている生薬です。名前の由来は、即効性があり、飲んだその場で効いて来るからとか。「水戸黄門」で、介さんだか角さんだかが、「急なさし込み」で苦しんでいる旅人に飲ませるとすぐに良くなるのがこの「現の証拠」だと、郷秋<Gauche>は信じております。
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