酒井法子容疑者失踪事件

 郷秋<Gauche>の独り言についに芸能ネタ登場、ではない。
 人権上あるいは個人情報保護の観点から気になる点があるので、これについて書こうと云うのである。

 酒井法子容疑者は今月3日未明、夫である高相祐一容疑者が渋谷区道玄坂の路上で覚せい剤取締法違反(所持)容疑で逮捕され現場に姿を現したが、子供がいるからと任意による取調べを拒否した後に行方をくらました。先に酒井法子「容疑者」と書いたが、この時点の酒井さんは、重要な参考人ではあっても容疑者ではない。

 行方不明になった酒井さんの行方を警察当局は当然捜索していたのだと思うが、結局7日に自身に対して逮捕状が出たことを知った酒井容疑者(この時点以降容疑者)が、8日に自ら警察に出頭するまで、警察はその足取りをつかむことができなかった。

 問題は「4日午後3時頃、山梨県身延町で酒井容疑者の携帯電話の電波が確認された」ことが、逮捕状請求前にマスコミ等で報道されたこと、つまり、容疑者になる前の酒井さんが、山梨県身延町辺りに潜伏している可能性があることを警察が報道各社に向けて発表したこと、同時に、その情報源となった「身延町において酒井容疑者の携帯電話の電波を確認」した事実を、携帯電話会社が情報として警察当局に提供したことである。

 繰り返すが、酒井さんに対する逮捕状が用意されたのは7日であって、それ以前の再会さんは自由と権利が守られなければならない一市民であったはずである。

 あるいは警察はその時点で捜査令状を取り、それを根拠にして携帯電話会社に対して酒井さんの携帯電話利用履歴の開示を求めたのかも知れない。詳しくは判らないが常識的に考えて、刑事事件が発生した場合、関係すると思われる場所に対する捜査令状を取り、容疑が固まったところで逮捕状を請求するのであろう。今回の事件の場合、7日に逮捕状を取ったことは報道されているが、捜査令状を取ったことは報道されていない。家宅捜査はニュースになるがニュースにならない捜査として、携帯電話利用履歴の開示を求めたということなのだろうか。

 携帯電話は、友人・知人、仕事関係を含め交友関係のある個人の情報がもっともコンパクトに集積された機器であり同時にその所有者の居場所を相当な精度で探知することのできる機器でもある。

 今回の事件では山梨県身延町で酒井容疑者の携帯電話の電波が確認されたことから、警察が捜査員を派遣するなど現時では大騒ぎとなっていたようであるが、携帯電話会社に対する情報提供依頼が適法に行われたものだとしても、逮捕状が出る以前に、その情報がマスコミで大々的に報道されると云うのは大いに問題である。

 郷秋<Gauche>がPHSのユーザーであることはこのblogの読者の多くは既にご存知の事実であるが、PHSの一つの基地局がカバーする範囲は最大でも半径500mと、一般の携帯電話と比べると極端に狭い。その狭いエリアを、PHSを持って移動すれば、郷秋<Gauche>の足取りはたちどころに判ってしまう。もし、ウィルコムがその情報を開示すればと云うことだが。

 あるいは郷秋<Gauche>がクルマで移動したとする。郷秋<Gauche>のクルマのナンバーはすぐに判るから、Nシステムのデータを解析すれば、郷秋<Gauche>がどの道を通ってどこに向かっているのか、警察当局はたちどころに郷秋<Gauche>の動向をつかむことができる。(Nシステムについてはその内にゆっくり書くことがあるかも知れない。無いかかも知れない。気になる方は検索してみてください)

 しかし恐ろしい時代がやってきたものだ。携帯電話一つ、クルマ一台でその所有者が今どこにいるのか、たちどころにわかってしまうのであるから警察国家と云っても良いほどである。

 だからもし、郷秋<Gauche>が犯罪を起こし、なおかつ逮捕されたくなくて逃走する場合には、PHSは持っていかない、ノートPCも持っていかない(ネットに接続したところで、携帯電話同様、一定の範囲で居場所が特定されるだろう)、自分のクルマは使わない、レンタカーを借りる場合には偽の免許証で借りるようにしなければならない。こう云うことは地震に対する備えと同じで、常日頃から心得ておかなければならないことである。とは書いても、別に犯罪を犯す予定はまったくございませんので、どうぞお気遣い無く。って、意味不明(^^;。


 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、不思議な渦。良く見ると、蜘蛛の巣の中心部に描かれていることがお判りいただけるだろう。蜘蛛の巣は先に放射状の糸を張って、その後で中心から渦巻き状に円を書いていくのではないかと思う。だとすると、この白い渦は、出した糸に不純物が混じっていたために白く太くなってしまったということになるだろうか。どなたかご存知の方がいましたら是非謎解きをお願いいたします。
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