メガドライブ伝説「バッドオーメン」

「バッドオーメン」は，1992年にＨＯＴ・Ｂから発売されたブロック崩し型（？）アクションゲーム。メガドライブのパッドでブロック崩し・・・といった時点で若干クソゲー的な香りが漂いますが，本作はなかなかの出来です。「鋼鉄帝国」ばりのファンタジックなグラフィックを背景に，自機にあたる「パドル」を操作して「ボール」をはじき返して遮蔽物を撃破していきます。パドルは前方に赤，後方に青の2枚があり，左右の移動は基本的に同時。ただし，赤のパドルについては前後方向に自由に動かす事ができるうえ，左右向きにフォーメーション（角度）を変える事も可能です。画面上の遮蔽物を破壊すると画面がどんどんスクロールし，ステージが変化していきます。ステージによっては左右にスクロールする箇所もあるので，前述のフォーメーション変更を駆使して切り抜ける事になります。各ステージには「メインイベント」と呼ばれる大掛かりな「仕掛け」が用意されていて，メインイベントクリア後「ゴール」にボールを放り込んだ時点でステージクリアです。

ステージは全部で7つ。なんと・・・コンティニューはありません。
裏技がないか調べてみましたが，ボールが99個になるやつしかありませんでした。

・メニュー画面で，左，Ａ，Ｃを押しながらスタートボタン。

非常にグラフィックが美麗なゲームです。ステージ毎の演出も凝っていて，ついつい先が見たくなっちゃいます。BGMも素晴らしく，メガドライブとしては最高峰レベルの音が出ていると思います。それもそのはず，音楽担当はあの崎元仁氏。テンゲンの名作「ガントレット」でもかなり重厚なサウンドを聴かせてくれていましたが，本作のBGMも全然負けていません。ゲーム自体があまり評価されなかったようで中古品も結構安く買えちゃうので，メガドラユーザー＆崎元ファンには絶対にお薦めのゲームです。

良い事だけ先に書きましたが・・・やはりメガドラパッドでブロック崩しはちょっと無理があります（笑）。ボタン操作でパドルの移動速度を3段階に変更できるものの，ゲーム全体の「処理落ち」の影響もあって，ボールが唐突に加速するような動きをするのがちょっと厳しいです。また，複雑な地形のステージの場合，ボールが予想外の方向に跳ね返る事があるため，攻略のためにはゲームに慣れる事はもちろんボールの軌跡を読む「選球眼」が必要になります。イージーランクであれば2～3回のプレイで3面くらいまでは進めたので，前述の「ボール99個」技を使えばクリアできるかもしれませんね。

当時，ブロック崩しってだけで敬遠していた人も多いと思うので，
手元にプレイ可能な環境がある人は是非一度プレイしてみてほしいゲームです。