平安夢柔話

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父の日 BY咲希さん

2009-06-24 10:58:02 | 美術館
 咲希さんより、5月14日にUPさせていただいた「華麗なる藤原一族 母の日」に続き、「父の日」の小説を頂きました。咲希さん、ありがとうございます。(^^)
 今回も藤原氏の人物が総登場する華やかで楽しい小説です。どうぞお楽しみ下さいませ。

 なお、この小説の著作権は咲希さんにありますので、無断転載、転用は絶対にしないで下さい。



父の日の小説です。

父の日  道長の娘・頼通の娘と養女・師実の養女・忠実の娘・忠通の娘がお祝いをしてくれました。師通の娘はいません。

母の日が終わり父の日がやってきました。

レポーター(女性)「母の日が終わり、父の日がやってきました。藤原家の姫様~父をお祝いを如何でしょうか?」
まず初めは道長さんのお嬢さんの話

彰子(道長の長女)「父上の?お祝いって何をするのかしら?」
妍子(道長の次女)「う~ん。どうしょうかな~」
威子(道長の四女)「父上に喜ぶもの・・・」
嬉子(道長の六女)「父上に好きっていいのかな?」 四人のお嬢さんは倫子さんの娘。
寛子(道長の三女)「私達の姉妹でお祝いでもいいでしょうか?」
尊子(道長の五女)「六人でお祝いをすると父上が喜ぶのでしょうか?  二人のお嬢さんは明子さんの娘。

レポーター(女性)「んなの喜ぶ決まってるでしょ。6人のお嬢さんに囲まれて幸せよ。道長さんは。」

六人のお嬢さん「父上~~~~父の日おめでとーございます。」
道長「えっ?おっお前達・・・(涙)こんな娘を持った私は幸せだぞ。ああ~おいで~」
幸せ満々な道長さん。

頼通さんのお嬢さんの話  寛子って道長の娘と同じ名だ。

女源子(げんの漢字が出てねー女+源)
「私は頼通父上の娘ではないですけど可愛がって下さいましたのでお祝いをしてもいいのかしら?」
寛子(頼通の長女)「当たり前ですよ。血はつながっていないけど私達は家族ですよ。ねっ義姉上。」

女源子「義父上、私を育てて下さってありがとうございます。私は義父上と義母上(隆姫)の事が好きです。」
寛子「父上。私は父上の為に頑張ってやったのに皇子を儲けなくて御免なさい。」
頼通「いいや!女源子は隆姫の姪だか私とっては実の娘ようなものだ。娘がいない私とっては嬉しかった。寛子が生まれたときは嬉しかったよ。皇子を儲けなかったのは残念だかお前は良く頑張っていたんだろう。二人共は感謝してるよ。」
二人のお嬢さんを感謝をしてる頼通。

師実さんのお嬢さんの話  師実の娘はいません。息子がたくさんいるのにね・・・。
養女がおります。

賢子「義父上、血を繋がっていませんか・・・御礼を言わせてもよろしいでしょうか?」
師実「君は私の養女になってくれたことは感謝してるよ。麗子の姪だし。若く死んでしまったことは悲しかった。」
賢子「ありがとうございます。私が亡くなると院が悲しんでくださったことは驚きましたか?。」
師実「そりゃもう。凄く悲しんでおられたよ。君が死ぬと院は君とそっくりな女性を手を出すし・・・何とか言うのは・・ハハハ‥」
賢子「そっそうですね(汗)う~~ん。」
白河院の素行の悪さを呆れたような二人でありましたとさ。

師通さんのお嬢さんの話…いや師通の娘さんはいませんー。
師通「私ーー娘が欲しかったーーーーー!」
レポーター(女性)「養女もいないな…。」
師通「娘が「父上~」と呼ばれたい…(シクシク)」
麗子「しょうがない子ね。なら私に甘えてもいいわよ。」
師通「何言ってるんですか!貴女は私の母でしょうか!」
全子「貴方が謝ってくれたら甘えてもいいわよ。」
師通「いらん事にすんな!君は忠実の母でしょうか!」
母と妻が余計なことに言うから…。

忠実さんのお嬢さんの話  泰子さんは男嫌いらしい…パパが好きなんだろうね。
泰子「父上~私は父上の事が好きですよ。」
忠実「おお。私もお前の事が好きだよ。お前は苦労かけてしまってすまないな。」鳥羽院の所へ行ったのは39歳だった。
泰子「いいえ。仕方がありませんわ。色々なことがあったんですもの。父上は私の為に何回も入内を考えていたんでしょう。」
忠実「うん…白河院が存在頃はなかなか許してくれなかったよな。」
苦労された泰子さん。忠実もそうですね。

忠通さんのお嬢さんの話
聖子「父上、色々なことをやっていてお疲れ様です。」
忠通「ありがとう。聖子。君も苦労かけたな。」
聖子「だって父上はお祖父様とは不和になってるから…戦が起こるのよ。」
忠通「突っ込まれる言葉だな。確かに戦になったことは仕方がない。」
聖子「叔父上(頼長)は悲しく死んでしまって…気の毒に言えないわ。」
忠通「…やむ得ないだろう。頼長は最期までに仲良くなれなかったな。」
聖子「生まれ変わったら仲良くしてくださいよ。兄弟ですから。」
忠通「フッ…そうだな…。」
二人は落ち着いて会話をしていた。

レポーター(女性)「うんうん。良い会話だわ。でも…師通さんは可哀想ね。忠実さん~忠通さん~」
忠実「何か?」
忠通「何の話ですか?」
レポーター(女性)「あのね…師通さんが可哀想なので泰子さんと聖子さんに慰めて欲しいな~と思ってるの。師通さん見れば孫と曾孫でしょう。「おじいさま~ひいおじいさま~」って慰めて師通さんに喜ぶじゃないかな?」
忠実「確かに父上は娘がいないんだよな。かまわないよ。」
忠通「なるほど。お祖父様に喜ぶならいいじゃないか。」

泰子「お祖父様~」
聖子「曾お祖父様~」
師通「ん?君は…?」
泰子「忠実の娘でーす。」
聖子「忠通の娘でーす。」
師通「と言うことは…私の孫と曾孫?」
泰子・聖子「はーい。そうです。」
師通「(ウルウル)これだよ…娘を持つ気持ち…ああ~いい。」

忠実「なんかに父上が悲しく見えた…。」
忠通「同感です…。お祖父様は若く死んでしまったことは無念と言えましょう。もし寿命が縮めなかったら娘を持つ事が出来たのでしょうか?」
忠実「そうかもしれんな。だって妹が出来たらいいなぁ…と思ったりしてさ…。ヘヘヘ。」
忠通「そっそうですか…。」
麗子「仕方がない子ねー。全子殿とは離縁するわー寺と喧嘩をするわーこういう問題が起こるからよ。若く死んだせいで子供は3人息子だから仕方がないわよね。全子殿と離縁しなかったら忠実の妹が出来るのにねー。」
全子「仕方がないですわ。私はあの頃は若かったですもの。若かった私の心は苛立ちしてしまったもの。ホホホ。」
麗子「アレ(摂関の後継者、教通は頼通→教通→信長したかったらしい。頼通は自分の子孫を摂関の地位を保持する為に頼通→教通→師実→師通→忠実。頼通系と教通系と仲良くするようにした為)がこうなければね…。あちらに結婚を申し込まなかったら師通と全子殿はずーと夫婦いられたのにー。」
忠実「おっお祖母様。本当の事ですし…。母上ーがいないと寂しいーえーん。」
忠通「貴方は子供ですか!まーつうかー。曾お祖母様の言うとおりだと思いますね。今はお祖父様の夢を叶いましょう。娘を持つ気持ちを持つ夢を。」

師通「わーい。」
麗子「もういいでしょう。子供のようなことをしたら藤原家の氏長者の威厳がなくなりますよ。忠実と家政(師通の次男)と家隆(師通の三男)を甘えなさい。忠実、家政と家隆を連れて甘えなさいねー。」
師通「えーーはっ母上ー耳を掴まないでー痛いですーいったー」
忠実「はっはい!分かりました。父上ー待ってくださいー」
忠通「…曾お祖母様は最強だなぁ。姉上、聖子、お疲れ様。」
泰子「フフフ。お祖父様って可愛いの。子供みたいわ。」
聖子「知らなかったわ。曾お祖父様がああそういう性格なんで…。」
忠通「本当は娘を持ちたがっただろうね。そうでしょう?お祖母様。」
全子「フン。しょうがないわよ。本当は一緒に居たがったわ。でもやむ得ないわね…。」
忠通「でも長生きしちゃったんですね。父上は摂関になったのでお祖母様は摂関の母になったのですよ。それで十分でしょう。」
全子「そうねぇ。まあ、満足してるわ。ありがとう。忠通殿。」
忠通「いいえ。お礼はいいですよ。」

師通「母上を叱れるなんで嫌だぁータスケテー」

レポーター(女性)「何の声?まあいいか…。父の日の計画はうまくいったようね。」

道長「うん。嬉しかったよ。」
頼通「ありがとう。」
師実「お陰様で。」
忠通「いいや。こちらにも楽しかったですよ。」
師実「あれ?師通と忠実は?」
忠通「曾お祖母様に連れて行かれました。今は叱ってる中でしょうねぇ。父上は曾お祖母様の命令で父上と一緒に居ますよ。」
師実「へっ?麗子が?何があったんだ…?」
忠通「知らない方がいいですよ。曾お祖父様は賢子様と楽しく話せましたか?」

レポーター(女性)「今日は如何でしょうか?」
彰子・妍子・威子・嬉子・寛子・尊子「父上を喜ばせてよかったわ。来年も父の日をお祝いをしましょうね。」
女源子「義父上、嬉しそうな顔でよかったわ。」
寛子「はい。来年もしましょうね。」
賢子「来年も師実父上だけではなく顕房父上もお祝いをしようかしら。」
泰子「父上の嬉しそうな顔で見れて嬉しかったわ。来年もすっごくお祝いをするわ。」
聖子「はい。来年はどんなお祝いをしようかしら。お酒を飲んで…いいかしら?」
レポーター(女性)「それは良かったですね。」

あちらに大きな声で言ってる師通。「タスケテーーーー」

父の日を祝えて嬉しい道長・頼通・師実・忠実・忠通でありました。師通は娘がいな
いので落胆しております…。お気の毒ですね。

                  ー 終わり ー


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