平安夢柔話

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華麗なる藤原一族 by咲希さん

2009-05-14 10:23:46 | 美術館
 咲希さんより、「華麗なる藤原一族」という小説を頂きました。藤原道長、頼通、師実、師通、忠実、忠通とその妻たちが総登場する華やかな小説です。どうぞお楽しみ下さいませ。

 なお、この小説の著作権は咲希さんにありますので、無断転載、転用は絶対にしないで下さい。


          華麗なる藤原一族    咲希さん作

藤原道長ー頼通ー師実ー師通ー忠実ー忠通の正室の話でございます。

源倫子(鷹司殿)「初めまして私は源倫子と申します。御堂殿(道長)の正室で勤めております。」
隆姫女王(高倉北政所)「私は隆姫と申します。宇治殿(頼通)の正室でございます。」
源麗子(京極北政所)「源麗子と申します。京極殿(後宇治殿と呼ぶこともあり。師実)の北の方で勤めております。」
藤原全子(一条殿)「藤原全子です・・・。後二条殿(師通)・・・なんでしょう・・。離婚してますけど・・・何を言えばいいでしょうか?」
源師子「源師子と申します。富家殿(知足院殿と呼ぶこともあり。忠実)の二番の正室?です。」
藤原宗子(法住寺北政所)「藤原宗子です。法性寺殿(忠通)の正室でございます。」
師子さんだけないですね。○○殿と○○北政所・・でやつ。
もしかしたら富家北政所か知足院北政所と呼ばれた可能性があり?わからんね。

レポーター(男性)「ほ~。流石に華麗なる藤原一族の正室でございますな~。凛凛がありますなぁ。」

正室達「あらま~お上手ですこと。」  異口同音・・・。う~む流石に藤原家の御正室。

夫はあっちにお茶を飲んでいます。

道長「向こうは凄いことに起こってるなぁ・・・」
頼通「もしかしたら私達の悪口を言ってるなんじゃぁ・・(オロオロ・恐妻家でしょうか?頼通)」
師実「私達に文句に言いそうな気がするなぁ。」
師通「仕返しに文句言えばいいでしょう。(やる気マンマン?)」
忠実「ちっ父上・・・・それは無理なんじゃぁ・・・。」
忠通「文句に言ってもあちらに凄くお返しに言いそうですね。」
レポーター(女性)「こちらの男性はオロオロだわねぇ~。大丈夫なの?」

場所に変えて・・・
レポーター(男性)「貴女達は摂関家の正室ということは苦労がありますか?」
倫子「ありますわ。跡継ぎとか・・・でしょ。私は6人の子を産みましたし・・・。」
レポーター(男性)「娘さんが四人いますね。高貴なお人(天皇・皇族)嫁ぎましたね。息子さんは2人で摂関になっておりますなぁ。」
麗子「殿(師実)の側室がたくさんいるの。子供もたくさんいて・・・なんかねぇ・・・」
師実は側室がたくさんいて子もたくさんいる・・。
レポーター(男性)「それは大変ですね。よく考えると師実さんは隆姫さんの子ではないんですよね。側室の子である自尊心(プライド)があるかもしれませんよ。」
全子「後二条殿は・・・この私が離婚を!呪ったわ!フフフ。」
レポーター(男性)「・・・信長さんの養女を妻を迎えていたんですよね。信長さんは頼通さんの弟教通さんの子だから・・。
つまり内部の長年の対立に終止符を打つものだったんでしょう。仕方がないんですよね・・・。」
うまくフォローをしますねぇレポーターさん・・・。

レポーター(男性)「倫子さんと麗子さんと全子さんと師子さんと宗子さんは夫より年上なんですね。隆姫さんだけは年下。倫子さんの時は雅信さんが天皇の后をする野望がありましたね。でも当時の天皇(一条)と東宮(三条)は倫子さんより年下。
雅信さんは悔しくでたまらんでしょう。穆子さんのお陰ですよね。穆子さんは偉い!24歳と22歳・・。
隆姫さんは頼通との縁談を「男は妻がらなり」と歓迎したといいますね。頼通が他の妻に迎えると隆姫を悲しませたくないと拒否、
また病床に伏した頼通の元に具平親王の怨霊が現れたともいわれ、結局沙汰やみになったんですって。仲がええじゃんか~羨ましいね。
麗子さんは后がねとして育てたんですけど結局摂関家の正室におさめましたね。結婚したのは1051年・・永承6年・・師実は10歳、麗子さんは12歳か・・早えーな。全子さんは・・・17歳の頃2つ年下の師通の妻になって2年後忠実を産んだけどあっという間に離婚しちゃったね。
訳は前に言ったように・・・。やむえないこと・・で・・。師子さんは初めは白河院の後宮で・・・妊娠したまま忠実に嫁ぎ、皇子を産みましたね。これは・・・ありねー。宗子さんは宗通の娘。つまり頼宗の子孫ですね。宗通は幼少時代、白河院のもとで養育され、寵童であったんですね。宗通は全子さんの弟。つながりがあったためでしょうかね。」 
長っ!

倫子「凄い説明ですわね。そうですわね。父上は心配すぎるんだし・・一生結婚できないと思った事も考えたことがあったわ。」
隆姫「私は子が授かることが出来なかったですか宇治殿は優しくしてくれました。」
麗子「幼き頃后になるんだよと言われましたけど結果は京極殿の奥方に決まりましたけど。結婚した年は早いって普通ですよ。」
全子「せっかく子を産んだのに離婚ってイラッとしましたよ。あちらでも必死だったかもしれませんね。内部の対立に終止符を打ったんですから。」
師子「だって・・・あの方が妻に迎えたいって驚きました・・・。私より8つも年下なんですけど・・・。何かに疑問を持ったり・・」
宗子「そうかもしれませんね。父上は院の側にいて・・。」
レポーター(男性)「うむうむ・・。結婚した理由は色々なことがあったんですね。次は寿命ですか・・・女性からで順番に言いますね。
90歳・93歳・75歳・91歳・79歳・61歳・・・宗子さん除いて長生きッスね。あくまでもスゲェよ。男性は62歳・83歳・60歳・38歳・85歳・68歳・・・頼通と忠実お二人は80歳越えですよねぇ。血筋だろうねぇ。師通はのろ・・・ったせいで・・・ちょっとマジかも・・・。気が付いたけど、師子さんは1149年、全子さんは1150年にお亡くなりですよね。嫁が先にお亡くなりか
・・・。びっくりした。」

麗子「師通殿は若く死んでしまって悲しかったわ。シクシク。」
レポーター(男性)「うんうん・・・。師実さんはショックだったろうね。忠実さんは22歳で摂関家を継ぐって大変だったと思うよ。」
師実(突然現れた)「シクシク・・・。我らの家はおしまいだと思ったわい。忠実を支えなければならなかったんだ・・・。」
レポーター(男性)「わっ!突然に現れるなよ。頑張ったね。師実さん・・・。」
師通「悪うございますね。父上と母上は申し訳ないことにしましたか、忠実を面倒を頂いて感謝をしています。」
忠実「すみません。力がなくで・・・。お祖父様とお祖母様・・・面倒を頂いてありがとうございます・・・。母上は長生きで驚きましたか。」
全子「ねえ~。私じゃなくで貴女が先に逝くなんで驚きだったわ。」
師子「そうですか。これは運命でしょうか。」
聖子「母上~」
レポーター(男性)「なんであなた達が・・・。ってこの子は?」
レポーター(女性)「旦那さんにアレ(母の日)を言ったからお祝いをしなくちゃね。ああ、忠通さんと宗子さんの娘さん。」

レポーター(女性)と話していた夫達の会話はこれです。
レポーター(女性)「あのね。現代は母の日がありましてね。5月の第二週間頃お祝いするんですよ。母を感謝をするんですよ。
え~と頼通さん、師通さん、忠実さん、忠通さん、お祝いを如何でしょう?師実さんは隆姫さんの子ではないけど育ての母でしょう。お祝いをしたら?宗子さんの子は娘さんだけなので聖子さんに連れてきましょうか?」聖子は忠通と宗子の娘。
頼通「母の日か・・・現代はいい日があるね。」
師実「・・・隆姫様は育ての母だし・・そうだね。」
師通「どんなにお祝いをするんだ?」
忠実「褒め言葉でもいいのかな?」
忠通「母上は大変だったことがあったけど・・・そういう祝いはいいね。聖子?そうだな。宗子が喜ぶ。」
・・・と言う会話でした。

レポーター(男性)「ああ・・・そうだな。母の日か・・・いいじゃん。」
レポーター(女性)「でしょ。皆さん~ごゆっくり~道長さんだけはお茶を飲んでごゆっくりして~」
道長「うん。母の日か・・良い日だな。後で私も母上(時姫)の所へ行くかな。」

頼通「母上、あの、色々なことがあって・・・お疲れ様です!」
倫子「フフ。頼通殿、ありがとう。現世の頃は頼通殿は必死で苦労したように見えましたよ。」
頼通「スミマセン。私も父上のようにしたかったんです・・・。」

師実「隆姫様、子がおらぬゆえに私は側室の子で意識があったんです。でも隆姫様は感謝をしています。」
隆姫「師実殿、宇治殿が子がいないと摂関は弟君達に移る可能性があったかもしれません。他の女性の間に子を儲けてよかったと思います。師実殿は感謝をしていますよ。摂関をきちんと果たしていますし。」
師実「あっありがとうございます・・・。」

師通「・・・(モジモジ)はっ母上は私の子を育てて感謝をしています。」
麗子「師通殿は問題があり過ぎでびっくりしたわ。忠実を産んだ後、全子殿が離婚して・・もー驚きだわー。」
師通「んーゴメンナサイ・・・スミマセン。でも父上は側室がたくさんいて我慢できましたね・・・」
麗子「ん~もう呆れたような気がしたし、もういいわと思ったし~」
師通「へ~母上らしいや。」

忠実「母上、父上の事嫌いですか?嫌いではないですよね?」
全子「嫌いじゃないし・・・あの頃はイラっとしたけど今はもう諦めたわよ。あなたが立派に育ったからいいわよ。」
忠実「母上~。私は家族と一緒に暮らしたかったと思います。」
全子「私もその気持ちがあったと思うわ。でもあなたの気持ちをありがたく受けるわ。」

忠通「母上、・・・晩年頃父上達と不和をしてしまい、申し訳がありませんでした。私はあの頃、娘だけでしたから弟(頼長)を譲れと言ってムカッとなってしまい・・・」
師子「いいえ。忠通殿は自分の責任を果たしていたんですし、でもようやく息子達を儲けて・・・。」
忠通「はい・・。でも私は自分の子を跡継ぎをしてしまい、戦になってしまいましたか・・・でもむしろ母上は知らなかったことは良かったと思います・・・。知ったら苦労をしてしまいますから・・・。」
師子「ありがとう。忠通殿、もし私が知ったらやむ得ないと諦めていたかもしれませんか・・。」

聖子「母上、私は父上と母上の娘でよかったと思います。」
宗子「聖子・・・ありがとう。あなたは苦労されたことは大変だったでしょう。」
聖子「いいえ。父上の為ですから。でもその役目を果たせたのでしょうか?」
宗子「ええ。きっと果たしたと思いますよ。法住寺殿はあなたの事を感謝をしてると思いますよ。」
忠通「そうだぞ。お前は感謝してるよ。」

レポーター(男性)「色々な話をして楽しかったです。」
レポーター(女性)「質問をして下さってありがとうございました~」

正室達「いえいえ~こちらでも楽しかったわ。」
聖子さん「ありがとう~ございました~」
夫達「凄い会話だったか、楽しい日を過ごせたよ。」

                  ー 終わり ー


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