『生きものの記録』 黒澤明監督 ☆☆☆
Criterionのクロサワ・ボックスから『生きものの記録』を鑑賞。これまで『醜聞』『素晴らしき日曜日』とハズレが続いたが、さすがにこれは『七人の侍』の次の作品なのでそうひどくはないだろうというのが事前の予想である。これもこれまでの二作と同じく大昔にレンタルビデオで一度観たきりで、A級とは言いがたい出来であることは覚えていたが、今観るとまた新たな発見 . . . 本文を読む
『きみを夢みて』 スティーヴ・エリクソン ☆☆☆☆★
エリクソンの新刊を読了。実は一回読んでも全体像がよく掴めなかったので、ちょっと間を置いてもう一度読んだ。それで大体掴めたように思う。さまざまなテーマとプロットが(一見)ランダムに盛り込まれていて、かつそれらが読者を翻弄するように交錯しまくる構成のため、なかなか一度ですっと頭に入ってこない。
基本的には、ロスに住むある家族の物語である . . . 本文を読む
『あの頃、マリー・ローランサン』 加藤和彦 ☆☆☆☆☆
加藤和彦1983年発表のソロ・アルバム。私が加藤和彦の音楽を聴くようになったのはごく最近なのであまり詳しくないのだが、ファンの中ではこれが彼の最高傑作という人が多いようだ。有名なヨーロッパ三部作のあとに発表されたアルバムで、バックのメンバーはヨーロッパ三部作と同じくYMOの3人プラス矢野顕子が主体になっている。
私はヨーロッパ三部 . . . 本文を読む