アブソリュート・エゴ・レビュー

書籍、映画、音楽、その他もろもろの極私的レビュー。未見の人の参考になればいいなあ。

ある夢想者の肖像

2016-02-12 23:35:14 | 
『ある夢想者の肖像』 スティーヴン・ミルハウザー   ☆☆☆★  ミルハウザー初期の長編が柴田元幸の翻訳で出た。ということでさっそく取り寄せてみると、ミルハウザーらしからぬ分厚さである。柴田元幸はあとがきで、本書をミルハウザーらしさとミルハウザーらしくなさが混在した小説と書いている。ミルハウザーらしさとは玩具や人形などのミルハウザー的モチーフの原型が散見されることで、らしくなさとは緊密な構成とは . . . 本文を読む