アブソリュート・エゴ・レビュー

書籍、映画、音楽、その他もろもろの極私的レビュー。未見の人の参考になればいいなあ。

影武者徳川家康(その2)

2018-11-13 22:11:16 | 
(前回からの続き)  前述の通り、本書の読みどころは「関ヶ原以後の徳川家康はニセモノだった」というとんでもない状況を仮定した上でめぐらされる、ありとあらゆる政治的駆け引きと権謀術数の物凄さであり、同時に、結果的にそれがどう史実となって残ったか、複数の記録の間で矛盾があるのはなぜか、という点を膨大な文献から引用しながら説明し尽くしていく知的離れ業にある。その事細かな説明には圧倒される(またはあきれ . . . 本文を読む