アブソリュート・エゴ・レビュー

書籍、映画、音楽、その他もろもろの極私的レビュー。未見の人の参考になればいいなあ。

審判 (その1)

2009-02-07 21:01:43 | 
『審判』 フランツ・カフカ   ☆☆☆☆☆  カフカの『審判』を再読。ミラン・クンデラは『小説の精神』の中でこう書いている。「…カフカとはひとつの巨大な美的革命そのものです。芸術的奇跡そのものです」クンデラはイロニックな作家であり、決して激情家ではない。だから私たちはこの言葉をまったく額面通りに受け取らなければならない。カフカは疑いもなく20世紀文学における最重要人物である。彼の作品は他のあらゆ . . . 本文を読む