『ホテル・カリフォルニア』 イーグルス ☆☆☆☆☆
ご存知、イーグルスの代表作。タイトル・チューンの「ホテル・カリフォルニア」を聴いたことがない人はまずいないだろう。別にイーグルスのファンでもないしウェスト・コースト・ロックに詳しいわけでもない私だが、この曲だけは子供の頃から知っている。哀愁漂う12弦ギターのイントロ、ドン・ヘンリーのハスキー・ヴォイス、「Welcome to the ho . . . 本文を読む
『シンクス:スクール・スティンクス』 ホットレッグス ☆☆☆
ホットレッグスとは何者か? ロッド・スチュワートのヒット曲とはまるで関係ない。これは、実は10ccの前身バンドなのである。エリック・スチュアート、ロル・クレーム、ケヴィン・ゴドレーというメンツからなる、つまりグレアム・グールドマン抜きの10cc。うーむ、レア・アイテムだ。マニア向けである。
私は大昔、ホットレッグスの『叩けよ . . . 本文を読む
『リレイヤー』 イエス ☆☆☆☆★
『海洋地形学の物語』に続くイエス7枚目のスタジオ・アルバム。キーボードのリック・ウェイクマンが脱退し、かわりにスイス人のパトリック・モラーツが参加している。前作『海洋地形学の物語』は2枚組にして収録曲は4曲、つまり片面全部1曲ずつという大作主義ここにきわまれリというアルバムで、さすがのイエスも緊張感が維持できなかったか、散漫なアルバムになってしまった。が . . . 本文を読む
『Permanent Waves』 Rush ☆☆☆☆☆
カナダのロック・トリオ、ラッシュ7枚目のスタジオアルバム。私が最初に聴いたラッシュのアルバムがこれだった。名作『Moving Pictures』の一つ前のアルバムだが、これも『Moving Pictures』に勝るとも劣らぬ傑作だ。実際、私は「何かラッシュが聴きたいな」と思う時はこれを聴くことが多い。
時代とともに変貌を繰り返す . . . 本文を読む
『レッド』 キング・クリムゾン ☆☆☆☆☆
70年代クリムゾン最後のスタジオ・アルバム。ヴァイオリンのデイヴィッド・クロスが抜けてロバート・フリップ、ジョン・ウェットン、ビル・ブラッフォードのトリオ編成になっている。じゃあサウンドも全部ギター、ドラム、ベースだけのトリオ演奏になっているかというとさにあらず、曲によってはかつてのメンバー、イアン・マクドナルド、メル・コリンズ、ロビン・ミラー、 . . . 本文を読む
『ライヴ・イン・ブカレスト』 マイケル・ジャクソン ☆☆☆★
マイケル・ジャクソン死す。享年50歳。あっという間に世界中を駆け巡った、間違いなくショウビズ界今年最大のニュースである。誰もが思っていることだろうが、このニュースを境に「顔が崩壊している」「猿の惑星」「気持ちわるい」「整形し過ぎ」「白過ぎ」などボロクソに言われていたマイケルが、急に「素晴らしいアーティストだった」「みんなに愛され . . . 本文を読む
『Secrets of the Beehive』 David Sylvian ☆☆☆☆
元ジャパンのヴォーカリスト、デイヴィッド・シルヴィアンのソロ。ファンの間ではおおむねこれが最高傑作ということになっているようだ。私もデビシルのソロをもう一枚持っているが、やっぱりこっちの方が好きである。
ジャパンの頃はシンセサイザー主体でオリエンタルな旋律を聴かせるポップ・ロックをやっていたが、この . . . 本文を読む
『out of noise』 坂本龍一 ☆☆☆☆
今年の3月に発売された坂本龍一の最新ソロ・アルバム。前作の『CHASM』は2004年だから5年ぶりだけれども、ぱっと聴いただけで『CHASM』とはかなり違う作品になっている。『CHASM』はラップが入ったポップな『undercooled』とか、デヴィッド・シルヴィアンのヴォーカルをフィーチャーした曲、メロディアスなピアノ曲、ノイズ曲など色ん . . . 本文を読む
『タンゴ:ゼロ・アワー』 アストル・ピアソラ ☆☆☆☆☆
アルゼンチンの作曲家にしてバンドネオン奏者、アストル・ピアソラの代表作の一つ。ピアソラの音楽は基本的には(CDタイトルにある通り)タンゴなのだが、そこにジャズやクラシックの要素が盛り込まれていて、そのためピアソラはタンゴの革命児と呼ばれている。バンドネオンという楽器はCDジャケットを見れば分かるようにアコーディオンに似ているが、鍵盤 . . . 本文を読む
『Aja』 Steely Dan ☆☆☆☆☆
知っている人は知っている通り、スティーリー・ダンはロック界においてきわめて特異な存在感を持つユニットである。彼らは70年代に普通のバンド形態でデビューしたが、中心となるソングライティング・チームのドナルド・フェイゲンとウォルター・ベッカーがバンド演奏とかライブ活動にあまり関心がなかったこともあり、だんだんとレコーディングの時もスタジオ・ミュージ . . . 本文を読む