『太陽と戦慄』 キング・クリムゾン ☆☆☆☆☆
キング・クリムゾン、5枚目のスタジオ・アルバム。『アイランド』の次、ウェットン期の最初の一枚、そしておそらくはウェットン期三枚の中でもっともマジカルな一枚である。フリップ以外のメンバーは全員一新されている。もうクリムゾンは終わったと誰もが思っていた中、満を持して登場した鉄壁のラインナップは次の通り。
ロバート・フリップ: ギター、メロトロ . . . 本文を読む
『ディキシー・チキン』 リトル・フィート ☆☆☆☆☆
昔からプログレ好きだった私はウェスト・コースト・ロックというものにずっと興味がなく、なんとなく聴き始めたのはわりと最近のことだ。もちろんカーペンターズやイーグルスは知っていたが「軽いね」「ポップだね」と完全になめていた。やがて転がり落ちるようにスティーリー・ダンにはまるが、これはウェスト・コースト・ロックとしては例外だと思っていた。そん . . . 本文を読む
『Queen Rock Montreal』 Queen ☆☆☆☆
これはクイーンが1982年に行ったライヴの音源で、私はiTuneで音だけダウンロードしたが、日本ではDVDでしか発売されていないようだ。DVDがあればCDはいらないということなのかも知れないが、私はこういうものはDVDだけでなくCDでも必ず出して欲しいと思っている。どっちか一方ならCDだけにしてもらいたいぐらいだ。DVDは買 . . . 本文を読む
『Peter Gabriel III』 Peter Gabriel ☆☆☆☆☆
ピーター・ガブリエルのソロ3作目。一般に「Melt」の通称で呼ばれているディスクである。ちなみにガブリエルのソロ1作目から4作目までは全部タイトルが『Peter Gabriel』で、区別ができない。そこでファンの間では便宜上、ジャケット写真にもとづき「Car」「Scratch」「Melt」「Security」と . . . 本文を読む
『イエスソングス』 イエス ☆☆☆☆☆
1973年に発表されたイエス初のライヴ盤。大傑作『こわれもの』『危機』に続く堂々のリリースで、アナログ・レコード盤にして三枚組という大作である。イエス自身もレコード会社も自信満々というところだろうか。もちろん内容も期待を裏切らない素晴らしさで、イエス絶頂期の輝きがもれなく収められている。イエスのライヴ盤はその後も色々と出ているが、文句なくこれがベスト . . . 本文を読む
『1977 Live at Sugino Kodo』 Prism ☆☆☆☆☆
これは日本のフュージョン・バンド、プリズムが1977年に杉野講堂で行ったデビュー・ライヴの音源である。たっぷり14曲収録されていて、アラン・ホールズワースのカヴァーや2ndアルバム収録曲の原型も含まれている。
はっきり言って、このライヴはいい。時代の古さなど微塵も感じさせない、名演と言っていいと思う。プリズム . . . 本文を読む
『フレンジャーズ』 Mew ☆☆☆☆
デンマークのバンド、Mewのデビュー・アルバム。以前に2ndアルバムのレビューを書いたが、あれの一個前である。Mewはその後3rdアルバムも出たがキャッチーさはイマイチで、やはりこの『フレンジャーズ』が一番聴き易く、一般受けするアルバムだと思う。2ndも悪くないのだが、通してきくとかなり重く、鬱パワーがあるアルバムなので、最初に聴くのは止めた方がいい。 . . . 本文を読む
『On Your Side』 Magnet ☆☆☆★
マグネットのデビュー・アルバムである。マグネットとはバンドではなく、男性のソロ・アーティスト名。ノルウェー人だ。珍しい。
一言で言うと、哀愁溢れるフォーク・ミュージック+エレクトロニカ風味、といったところだ。基本的にはアコースティック・ギターで骨格を作っている曲が多いが、エレクトロニカがバランス良く入っていて、わりと垢抜けた雰囲気を . . . 本文を読む
『Live at Ronnie Scott's』 Irakere ☆☆☆☆☆
私の大好きなキューバン・ジャズのバンド、イラケレのライブ盤。最近購入した。イラケレのライブはもともと『!Afrocubanismo Live!』と『Legendary/Exuberancia』の二つを持っていて、ずっと『!Afrocubanismo Live!』がフェイバリットだった。とにかく強力でごきげんな演奏 . . . 本文を読む
『Serious Hits...Live!』 Phil Collins ☆☆☆
最近はほぼ引退状態となっているらしいフィル・コリンズ全盛期のライヴ・トラック集である。曲目を眺めるとヒット曲のつるべ打ちで、まさにベストテン歌手だったコリンズ氏の栄華がまざまざと伝わってくる。演奏者からシンガーに至るまでゲスト・ミュージシャンも豊富だし、録音も良く、フィルの声も艶があっていい。最高にエンターテイ . . . 本文を読む