『フェアウェル・トゥ・キングス』 ラッシュ ☆☆☆☆
ラッシュ五枚目のスタジオ・アルバム。名作『2112』と『神々の戦い』の間である。正直、ラッシュのアルバムの中では初期三枚と並んでもっとも聴かないアルバムの一つだったが、最近久しぶりに聴いたら実に新鮮で、その後頻繁に聴くようになった。
このアルバムでラッシュは初めてシンセサイザーを使った。ペダルシンセを使い、曲の一部でゲディが鍵盤でメ . . . 本文を読む
『とげまる』 スピッツ ☆☆☆☆
いつの頃からか、スピッツが好きである。昔「ロビンソン」を聴いて、なんてステキなメロディなんだと思って衝動的にベスト盤を買い、しかしベスト盤にはそれほど感動しないで時がたち、ある時ふとオリジナル・アルバムを聴いてまたハマり、今ではオリジナル・アルバム全部とは言わないまでもかなりの枚数所有している。特に私の場合、ディープなファンに人気が高い初期よりも、『三日月 . . . 本文を読む
『ABBA 40/40』 ABBA ☆☆☆☆☆
アバが好きだということは前に書いたが、しばらく前に日本だけで発売されているべスト盤を買った。アバの主要な曲をほぼ全部網羅した便利なベスト盤で、全40曲収録。特に日本人にとってしっくりくる選曲になっているところがミソだ。ジャケットもいいですぞ。フレッシュなアグネタと大人っぽいフリーダのミニスカ姿。これでぐっと来なかったらアバ・ファンじゃありませ . . . 本文を読む
『World Live '88』 カシオペア ☆☆☆☆☆
最近買ったカシオペアのCD。88年のライヴ音源だが、神保・櫻井のリズム隊脱退が89年なので、いわゆるカシオペア第一期終焉直前のライヴということになる。カシオペアはメンバーを変えながら今も存続している(現在は第三期)わけだが、やはり神保・櫻井込みのカシオペアこそが真正カシオペアだったと考えるファンは多いだろうし、私もそう思う。そういう . . . 本文を読む
『ニウロマンティック』 高橋幸宏 ☆☆☆☆☆
高橋幸宏の『ニウロマンティック』、1981年発表。YMOの『BGM』と同じ年である。「ロマン神経症」との副題がついており、「ニウロマンティック」がニュー・ロマンティックとニューロティック=神経症的な、をかけた造語であることは言うまでもない。アルバムジャケットもそうだが、サウンドも『BGM』と非常によく似ており、双生児的なアルバムといっていいだろ . . . 本文を読む
『Deep Song』 カート・ローゼンウィンケル ☆☆☆☆★
フィラデルフィア出身のジャズ・ギタリスト、カート・ローゼンウィンケル。てっきりニューヨークがホームグラウンドだとばかり思っていたが、現在ドイツのベルリンに住んでいるらしい。以前、現代ジャズシーンの注目アーティストとしてネットで名前を見かけたので、E.S.T.と同時期に聞いてみた。E.S.T.はすぐに気に入ったが、こちらはあまり . . . 本文を読む
『Wind On the Water』 Crosby & Nash ☆☆☆☆★
最近よく聴いているアルバム、クロスビー&ナッシュの『Wind On the Water』をご紹介したい。1975年発表の古いアルバムで、私は最近まで聴いたことがなかったが名盤の誉れ高い一枚である。言うまでもなくCSN&Yの中の二人、デヴィッド・クロスビーとグラハム・ナッシュ二人組のアルバムで、当然ながらテイスト . . . 本文を読む
『Seven Days of Falling』 Esbjörn Svensson Trio ☆☆☆☆☆
「エスビョルン・スヴェンソン・トリオ」と読む。略してE.S.T.と表記されることも多い。と思っていたら、WikipediaにはE.S.T.が正式バンド名と書いてある。まあいいだろう。スウェーデンのジャズトリオで、構成はピアノ、ベース、ドラムである。1993年に結成されて活動していたが、2 . . . 本文を読む
イエスUSAツアー・アルバムシリーズ「ドラマ&海洋地形学の物語」 イエス ☆☆☆☆
8月10日、家の近所のコンサートホールにイエスが来たので観てきた。車で10分の場所なので本当にありがたい。
さて、イエスといってもラインアップはスティーヴ・ハウ、ジェフ・ダウンズ、ジョン・デイヴィソン、ビリー・シャーウッド、ジェイ・シェレンの五人である。ジェイ・シェレンというのは体調が悪いらしいアラン・ . . . 本文を読む
『The ArchAndroid』 Janelle Monae ☆☆☆☆☆
ジャネール・モネイはアメリカのテキサス州出身のアーティストで、これは彼女が2010年に発表した最初のフルアルバムである。基本はR&Bなのだが、このジャンルミックスぶりというかごった煮の音楽性がハンパない。ロック、ファンク、ソウル、ヒップホップ、ポップスはもちろん、テクノ、エスニック、ジャズ、クラシック、それからディ . . . 本文を読む