『Senior』 Royksopp ☆☆☆☆
先ごろ解散してしまったエレクトロニカ・ユニット、ロイクソップの2010年リリースCD。シニアというタイトルでジャケット真っ黒けの陰気なイメージだが、この直前に彼らは『Junior』というCDをリリースしていて、こっちはジャケットもポップで派手、つまりこの二作は対になっている。内容も『Junior』がヒットチャート・ポップスかと思うぐらいキャッチ . . . 本文を読む
『SPICED WITH BRAZIL』 SONIA ROSA with YUJI ONO ☆☆☆☆
大野雄二関連のCDは最近色々と入手しつつあるが、これもその一つ。ブラジル人歌手ソニア・ローザとのコラボ盤である。普通のCDじゃなくて、最初はサウンドチェック用の非売品として録音されたという変わった素性のCDである。そんな用途でわざわざミュージシャンを呼んで録音するのかと驚いたが、大野雄二と . . . 本文を読む
『Space Kid』 大野雄二 ☆☆☆☆
最近私がわりとよく聴いている大野雄二のファースト・ソロ・アルバムをご紹介したい。1978年リリースとかなり古いアルバムだが、これがなかなか良い。大野雄二といえば「ルパン三世」の音楽で有名だが、私が彼のアルバムを聴いてみようと思ったのも最近放映されたルパン三世(ちなみにこの番組を見たことはない)のテーマ曲をたまたま聴いて、おや、かっこいいなと思った . . . 本文を読む
『Feats Don't Fail Me Now』 Little Feat ☆☆☆☆☆
代表作『ディキシー・チキン』に続く、リトル・フィート四枚目のアルバム。私は熱心なフィート・ファンとまではいえないのでディープには語れないが、一般には前期がニューオーリンズR&Bをベースにした比較的シンプルな南部ロック、後期がプログレやジャズの影響も入りハイブリッド化したごった煮ロックと言われていて、この . . . 本文を読む
『Feel Happy』 原田真二 ☆☆☆☆
原田真二のデビュー・アルバム。最近の若者は知らないだろうが、原田真二が10代でデビューした時の衝撃はなかなかのものだった。それまでの歌謡曲とは一線を画す洋楽の匂いと個性的なヴォーカル、10代にして作曲と編曲をこなす才能、トリプル・シングルを立て続けにヒットさせたポップ性、そして少女マンガから抜け出してきたようなルックス。当然人気爆発しメディアに . . . 本文を読む
『Butterfly』 笠井紀美子 with Herbie Hancock ☆☆☆☆
笠井紀美子は1960年代後半から90年代にかけて活躍した日本人女性ジャズ・ヴォーカリスト。本作は79年に発表された笠井紀美子とハービー・ハンコックの共演盤で、アルバムの収録曲は当然ながらハービー・ハンコックのものが主体となっている。ライナーノーツによればハービー・ハンコックが女性ヴォーカリストを外から迎え . . . 本文を読む
『Saravah!』 高橋幸宏 ☆☆☆☆☆
高橋幸宏のソロ・アルバム第一作。YMO結成の年である1978年に発表。参加ミュージシャンは坂本龍一と細野晴臣に加え、サディスティック・ミカ・バンドの盟友である高中正義と加藤和彦、そして山下達郎、吉田美奈子などである。細野晴臣が「日本人離れしている」と評した高橋幸宏の垢抜けた趣味性とセンスがそのまま反映された、とても優雅で享楽的なアルバムだ。サラヴ . . . 本文を読む
『あの頃、マリー・ローランサン』 加藤和彦 ☆☆☆☆☆
加藤和彦1983年発表のソロ・アルバム。私が加藤和彦の音楽を聴くようになったのはごく最近なのであまり詳しくないのだが、ファンの中ではこれが彼の最高傑作という人が多いようだ。有名なヨーロッパ三部作のあとに発表されたアルバムで、バックのメンバーはヨーロッパ三部作と同じくYMOの3人プラス矢野顕子が主体になっている。
私はヨーロッパ三部 . . . 本文を読む
『Songs To Remember』 Scritti Politti ☆☆☆☆
スクリッティ・ポリッティが1982年に発表したデビューアルバム。彼らがブレークしたのは二作目の『キューピッド&サイケ 85』だが、このデビュー作はインディーズ系のラフトレードからリリースされ、当時かなりマニアックな聴かれ方をされたし今でもそうだろうと思う。デジタル・シンセ、ゲートリバーブ、打ち込み系、という彼 . . . 本文を読む
『SWING FOR JOY』 EGO-WRAPPIN’ ☆☆
エゴ・ラッピン1999年発表のミニ・アルバム。「finger」「rendezvous under the moonlight」「a love song」「官能漂流」「calling me」の5曲入りで、よりすぐりの5曲といっていいだろう。彼らのアルバム中もっともコスパが良いアルバムと言っても過言ではない。「a love son . . . 本文を読む