崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

孫蓮花氏と山田寛人氏

2016年12月18日 05時32分08秒 | 講義
 私は8回ほど職場を移動しながら教授をしてきたが広島大学時代は教育や研究に充実していたような気がする。そして今東亜大学ではより視野を広げて市民との交流も活発である。昨日は広島時代を復元したような風景になった。ワンアジア財団支援講座12回目の講義は大連理工大学の孫蓮花氏と山口大学非常勤講師の山田寛人氏、そして司会の私、3人そろって行った。感慨無量であった。孫氏は社会言語学を専門として、道路標示、広告看板、地名表示、店名表示、官庁の標識などに注目して自分で撮った日中韓の写真をもって比較した。中国は少数民族が多く、公的に少数言語を以て表示するが外国人向けの表示はそれほど多く見られない、反面日本では外国人向けの表示が多いという。私は道路左右通行と表示板の統一を、そして朴ドンショク君は下関のように韓国人の往来の多い地域に韓国語が多いという地域性を指摘し、釜山のテキサス村、函館や新潟などにはロシア語の看板が登場したことも話題になった。
 講義の後は私の研究室が小研究会のようになった。福岡から来られた李恵蘭牧師と李シュウジン氏の二人もニューフェースとして参加した。田辺氏の韓国での反日的な言語に関する質問で、私が外来語の浄化運動を上げた。割り箸に当たる中国語や韓国語はない。衛生箸という訳語はあっても外来語はない。話は衛生になり、鍋物を取り皿を使わず一緒に食べるのは非衛生だというところに牧師は人間関係の密接さを語った。私は極端に衛生ということを強調するならば握手、ハーグ、キスもできない。子供は生まれないと冗談交じりに語った。3次会は平家茶屋で懇親会、より縮小濃密になっていた。

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