新緑の下を歩くと鳥の鳴き声がする。私は口笛で、真似をして返事をするのが常である。その鳥の声を真似する親子のプロがいたが、親の方が亡くなられた。都会に住んでいる人は鳥の鳴き声を聞くことはあまりないだろう。韓国人は鳥が「泣く울다」といい、人の哭き声が歌になると私は拙著『哭きの文化人類学』で書いたことがある。山田陽一氏訳のパプアニューギニアでは鳥の鳴き声から音楽が発生したという説も引用した。新緑や野生花の香りの中を歩きながら野イチゴを味わう散歩は健康のために走るジョーギングとは無縁である。私曰くカント散歩である。
その散歩道では嫌なものもいる。草の葉を捲いて隠れている毛虫がいやである。子供の時は平気であったのに,自然の中と距離を持っているようになったからであろうと思う。私の話を聞いた中国からの留学生の宮さんが松毛虫の料理法を紹介してくれた。さっそくネット上調べると「焼きすぎるとうまくない。箸で押さえるとジュッジュッと汁がでる程度がよく、口に含むようにしながら噛むと青汁が出て、松くさいようななんともいえぬ香りがツンと鼻にぬけて、これに親しみだすとやめられない」と(歩く食通の会編(1971年):『全国珍味ゲテモノ案内』、双葉社、123〜124頁。)に載っている。鳥は虫を食べて美しい鳴き声をだす。毛虫を食べると鳴き声がよく真似できるかな。*写真はバードリサーチ図鑑から
その散歩道では嫌なものもいる。草の葉を捲いて隠れている毛虫がいやである。子供の時は平気であったのに,自然の中と距離を持っているようになったからであろうと思う。私の話を聞いた中国からの留学生の宮さんが松毛虫の料理法を紹介してくれた。さっそくネット上調べると「焼きすぎるとうまくない。箸で押さえるとジュッジュッと汁がでる程度がよく、口に含むようにしながら噛むと青汁が出て、松くさいようななんともいえぬ香りがツンと鼻にぬけて、これに親しみだすとやめられない」と(歩く食通の会編(1971年):『全国珍味ゲテモノ案内』、双葉社、123〜124頁。)に載っている。鳥は虫を食べて美しい鳴き声をだす。毛虫を食べると鳴き声がよく真似できるかな。*写真はバードリサーチ図鑑から