崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

大気汚染「霧がかかった」

2013年02月02日 06時59分31秒 | エッセイ
 中国の大気汚染が深刻である。中国だけではなく、インドなどアジアでも広範囲で問題である。特に隣国である韓国や日本はその被害の脅威を恐れている。今そのュースが多い。黄砂や大気汚染の大国、中国が経済成長の「経済大国」を誇っている。つまり汚染の問題を抱えていること自体が開発する国家だというイメージがある。北朝鮮はまだ汚染に至らず「楽園」に留まっているようである。考えてみると韓国の経済成長期にも汚染問題が大きかった。ただその規模が小さく、期間的に短かった。当時1970年代初めころ私は日本に来て、品川の川の汚染を目撃し、ショックを受けたことを覚えている。当時の東京都知事は「富士山が見えるように」という政策を出したので、やはり先進国であると感じた。今中国は「経済大国」を叫ぶより黄砂を無くす、汚染を無くす、「治山治水」の古代王様たちの理想に、古代文明へ立ち戻るべきであろう。
 私は数多く中国を訪問しながら大気汚染を感じて、中国人に言うと「霧が掛かっているのだ」といった。汚染を霧とロマンチックに思う国民に被害を被らせない政策転換が必要であろう。日本に戻って考えてみましょう。隣近所にマンションを建てようとしているが、住民たちは景観が悪くなるなどの理由で反対運動をする。日照権、展望妨害、騒音など数多く理由を持ちだす。自分の家やマンションを建てた時のことは考えず「他人事」にうるさい。大気汚染は先進国が経てきた当然のような過程である。しかし後から来る者は「前轍を踏まない」という金言がある。中国の「治山治水」、韓国の「錦水江山」、北朝鮮の「楽園」、日本の「美しい国」が実現されるようになることを祈る。