崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

比較民俗学会研究会のご案内

2010年11月29日 05時59分58秒 | エッセイ
 今、国家プロジェクトなどで研究過程や成果を社会に知らせ情報を共有することが求められている。国民の税金で行う研究や事業においては特にそうである。しかしそれは必ずしも一般人に応じて研究するということを意味するものではない。私の研究の一部は韓国におけるナショナリズムにそったようなものがあり、一方では反ナショナリズム的なものがある。「親日的だ」とも非難されたことがある。
 私はそれらの世間的な意見は一切気にしない、屈していない。韓国語で出版した『親日と反日』(『親日と反日の文化人類学』明石書店、写真)では親日と反日の対象の「日」は日本人ではなく、韓国人を意味すると分析した。つまり反日は親日的な韓国人に対して非難する韓国人であると、主語、目的語ともに韓国人であり、日本人は二の次である。親日と反日は国内用現象であると。中国の反日もそのような類であろう。
 今度、東京で私共が創立した比較民俗学会研究会(日本部)でそれについて、アカデミーとマスコミの関係を論じたい。ここにそのお知らせを紹介する。

 「交錯するイメージ―日・韓相互理解の現在―」         
 
 比較民俗学会は専修大学現代文化研究会と共催で、崔吉城先生と鄭大均先生をお迎えして、下記の要領で研究会と日本事務局会議を開催いたします。会員のみなさんの、多数のご参加をお待ちしています。

日時: 2010年12月10日(金) 16時40分~19時00分
会場: 神田校舎7号館784教室 (7号館8階)
題目:「交錯するイメージ―日・韓相互理解の現在―」
講師:崔吉城(東亜大学教授・広島大学名誉教授)
   鄭大均(首都大学東京教授)
コメンテーター:樋口淳(専修大学)