崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

美祢で講演

2010年11月28日 05時02分30秒 | エッセイ
 昨日10余年前に行ったことがある美祢市秋芳洞の山頂まで久しぶりに行った。初めてそこを訪れたときの感動は忘れない。洞窟から出た山頂の高原はさらなる新鮮さを感じた。2月には山焼きをするという。それは壮観であろう。また来て見たい。「山口」の「山中」の盆地の山村、最近、熊が現れて、以前桜の木が30本以上夜切られたニュースなどが思い出された。秋芳洞という世界的な観光地をもっているので豊かなところと思える。案内してくれた於福公民館館長の西村明久氏と地元の中心人物の河村節男氏のお話によると廃鉱になった美祢炭鉱が有名であると言う。私の関心は一気に高まった。北海道から長崎まで炭鉱を調査したが、美祢炭鉱が抜けていたからである。住宅地やボダ山など痕跡を見て回った。
 於福公民館では人権教育推進協議会主催で「韓国の差別と芸能」というタイトルで講演をした。高齢者中心ではなく、比較的に中年や若年層の方々の約50人くらいの集いであった。私は全くメモなしで「山の中での内緒の話」という前提で若いときの被差別集団の中での調査談、差別は誰でも「する、される、被害を受ける」可能性はあるということ、森林豊富な自然環境が美しいところ、人文環境も美しくあって欲しいという結論を持って終えた。太陽が沈む時、民間経営の美祢刑務所の前を通って帰宅した。無煙炭炭鉱地、美祢洞窟、刑務所、大理石、石灰石、炭焼き釜など観光資源を多く持っている。秋芳洞だけの単品ではなく、盛り合わせの観光の可能性を持っている。また特産のお土産の「おふく」があり、家内と美味しくいただいた。今度は炭鉱を調査に行きたい。