崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

「麗水を懐かしむ」談話会

2007年07月15日 06時52分44秒 | エッセイ
 昨夜、植民地朝鮮の全羅南道麗水に住んだ人々の証言を聞く「麗水を懐かしむ」談話会をプラザ下関ホテルで行った。下関学は台風のために中止になり、残念であったが、この集いは多くの分担者と協力者たちが、台風の中でも苦労されながら全員参加し、千葉などの遠くからおいでくださった方も含め、集まった方々から貴重な証言を沢山聞くことができた。『朝鮮海峡』の著者の大木信夫氏は自殺した父親の遺書まで持ってこられたし、河崎威氏は朝鮮所有財産償還のための書類、麗水会の会長であった成田信夫氏からは戦後の交流関係の手紙や資料を多く郵送していただいた。このように沢山の方々のご協力と支えによって、効果的な研究ができることに感謝の気持ちでいっぱいであり、また、なによりもこの研究会が暖かい心で協力する体勢が整った感じがして嬉しい。荒地において研究の種を撒くような感から始まった研究会が充実してきているという満足感のある忙しい一日であった。