崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

土井が浜弥生遺跡

2007年07月09日 07時04分33秒 | エッセイ
 ハマユウの咲いた191号線を走って、豊北の土井が浜の弥生遺跡と人類学ミュージアムを見学した。骨と付き合った一日であった。沖縄や台湾などで洗骨を調査して歩いた時、多くの骨と出会ったことを思い出す。骨は歴史を語っている。火葬は骨を残さない。人骨を研究する学者にはよい資料を提供することができない。
 弥生は稲作が強調されているがこの遺跡を見て貝文化が著しいことがわかった。海岸と海の文化を考えさせられた。特に女性と子供の合葬が私の目を引いた。子供が女性の股の間に葬られている。また女性の足が切断されている。これは朝鮮半島で出産の時死亡した死体や悪霊がついてた死体は逆さまに埋めるなどの民俗から解釈が可能であり、やはり朝鮮半島とは結びつくのではないかと思った。もう一つ私には死、そして生きるということも考えさせられた。