崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

原爆投下「しょうがない」

2007年07月05日 06時27分51秒 | エッセイ
 米国の原爆投下を「しょうがない」と発言した久間章生防衛相が大臣を辞任した。それをみて私は広島大学在職中数年間の「広島学」の講義を思い出す。また「被爆シンポ」も主催したことがある。その都度私は原爆投下についてアメリカの原爆投下を韓国人たちが歓迎し、ある韓国人牧師は神様のプレゼントだと言ったことを紹介し、日本とは違う見方があることを紹介した。
 久間氏はアメリカ側の見方を紹介したつもりだと弁明したがまったく日本側の見方をしてないからと非難されて、世論に負けて辞任した。反核運動者たちもそれでおさまった。反核運動は日本国内だけに限る問題ではない。反核運動がそれで終わるのではなく、アメリカや韓国などへその認識を変える運動を続けなければならない。ただ平和運動が、もう一つの戦争挑発の運動になりかねないことも注意して欲しい。平和のために戦争をする論理の危険性を覚えていただきたい。民衆は政治家の政策や貢献などより言葉一つでバッシング、それをマスコミが扇ぐメカニズムをみて、このような民主主義も多少、怖くなった。