崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

自宅死について

2006年05月19日 22時17分08秒 | エッセイ
 昨日の続きの話。渡辺氏の奥さまから家内が電話でお聞きした話しであるが、彼が自宅のソファーで昼寝中眠るように逝かれたという。もちろんびっくりされた奥様が救急車を呼び、病院で蘇生術もしていただいたそうであるが、本当に息を引き取ったのは奥様の胸の中で幸せな死に方だとふっと思ったが、以外な話が続いた。自宅で死亡したということで、警察がこられ、血痕などがないか調べたり、保険関係のことを聞かれたりと調査を受けたということである。自宅で死ぬことが残された者には大変なことだと知った。
 伝統的には自宅で眠るように死ぬことが理想的であったが今では病院で死ぬことが普通になった。韓国では死ぬ直前に病院に運ぶか、死後でも病院に運び、そこで葬式を終える。葬式は変わりにくい伝統的な基礎文化といわれたがその基礎がいつの間にか変わったことに気がついて驚くくらいである。