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草餅

旧暦3月21日。月曜日。。朝、飴山實の「花浴び」を読む。気分が良くなる。今日は、夕食担当なので忙しかった。

子供の頃、母親が作ってくれた草餅が、突然、懐かしくなって、和菓子屋で先日、買い求めた。そのとき、店の親父と立ち話をしたのだが、おはぎは今でも作る人はいるが、草餅はもうほとんど家庭では作られていないと言っていた。そうなのか。一通り、家族が食して、冷蔵庫にまだ残っていたのを、見つけて、今日、改めて食べてみた。硬くなっていなかった。黄粉が今一なんだが、草餅の味は、そう落ちていなかった。草餅に餡が入っているバージョンがあるのを、つい最近知った。草餅に餡を入れるなどは邪道で、どうせ、粒餡の入ったどでかい奴だろうと思って、食指が動かなかったが、先日、家人が買ってきたものを見て、驚いた。小粒な丸い草餅にさらし餡が入った、上品なものだったからだ。これなら、いける。どうも、このごろ、過去に食べたものや読んだ本が懐かしくて仕方がない。これらには、そのときの情景や会話、雰囲気や匂い、光や気持ちの色合いといったトータルな世界が付随している。年を取ったね、と家人は言うのだが…。

夜は雨といふ草餅の草のいろ   岡本眸

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