晴読雨読

2012年08月22日 01時57分34秒 | 日記
前回の更新から早くも一週間。
ずっと京都に居るので変わり映えの無い日々です。
残暑が続くと思えば豪雨にも見舞われ、不安定な天気が続いていますね。

このところは、下鴨神社の古本まつりに行ったこともあって、読書に充てる時間が多くなりました。
古本はついついたくさん買ってしまうのでどんどん机の上に積み重なってしまうのですが、こうして多くの本を持っていると、読みたい時にひょいと手を伸ばしてすぐ読めるのはいいですね。
時間があれば通読するのですが、「今こそあの一節が読みたい」――既に頭の中では確実にその「一節」が思い浮かんではいるのですが、実際に本を手に取ってもう一度読んで確かめる、ということもちらほら。

それにしても、こんな孤独な夏休みに『人間失格』を読んだものだから、結構な落ち込み具合です。
もちろん読みたかったから読んだというのが正直なところですが(笑)、敢えてこういう時に読む方がより印象にも残るでしょう。
何と言うか、例えば村上春樹の青春三部作は喪失感の後にまだ未来がぼんやりと見えるのですが、太宰のこれは、自殺の直前に書いたこともあってか、ただどうしようもない絶望に襲われます。
以前に文庫本のベスト集を買ったこともあって、少しずつ太宰の作品を読み進めているのですが、彼のアフォリズム的、それでいて生活感の溢れるユーモラスな文章はなかなか胸にスッと入ってきます。そして何より、僕はそういう文章が好きです。
機会があれば、太宰や芥川と同じポーズで写真を撮ってみたいですね。上手く撮れたらモノクロに加工してFacebookのプロフィール写真にでもしましょう。
いいね。

さて、前々回の記事で軽く話題にした旅の予定も決まり、切符も無事に取れました。
一つ行きたいところが出来たら、ついでにここも、あそこもとどんどん予定が増えていくもので、最終的にそこそこの規模の旅程となりました。
とにかく行きたいところに行って、そこで、そこに行く途中で、何を感じるかに重点を置こうと思います。
それがいちばん大事なのかもしれません。

「夏はまた旅とかされるんですか?」
「う~ん、どうしようかなって、考え中です」
「でも、行ける時に行っといた方がいいっすよ」


写真は20日の撮影分より、今季最終の臨時寝台特急「日本海」。
実に110分遅れで京都に到着したので、太陽が昇りきってしまいました。