自由が丘 ワイン処 コッコロ 元店主の美味しいもの日記

ワイン大好き、イタリア大好き、
美味しいもののためなら何処へでも♪

ポートワインの生産者訪問 キンタ ド サンタ・エフューミア

2012年07月13日 | ポルトガル2012
なんだか時間に追われ、パン博物館は、ただ行ってみた、だけの場所になってしまった。さあ、ホテルに戻らなくては・・・。

山道を下りながら、世界遺産に登録されているドウロ渓谷に出た。段々畑(葡萄の)とくねくねとしたドウロ川。水のあるところは、涼やかで気持ちが晴れる。このドウロ川は、ポルトまで流れて大西洋に出る。 本日の宿は、この川のほとり、レグアにある。到着は、6時半。 朝6時半にカステロ・ブランコを出発してから12時間。 本日バスの走行距離は、300キロを越えた。 静かに黙々と安全運転を続けてくれた、運転手さん、お疲れ様! そして、ありがとう!

世界遺産ドウロ渓谷の一部


さて、我々に、ゆっくりしている暇は無い。 まだ、あるの~??? ツアーには含まれないが、希望者だけということで、ポートワインの生産者に行く人?って、主催者の大和田さんが聞いたら、ホテルに残ると言ったSさんを除き、全員手を挙げた、皆、タフだね~。人生の中で今後、ポートワインの生産者を訪れるという機会は無いかもしれない、私もへろへろだったけど、ここまで来て、生産者&畑を見ないわけにはいかない。7時にロビー集合。 生産者のサンタ・エフューミアの方々が、何台も自家用車を用意してくれて、皆で分かれてワイナリーに向かう。田舎の法事で、親戚が車を出し合い、乗り合わせていくような状態だ。

車中、上手ではないが、英語を話す女性がドライバーだった。ポルトガルも高齢化・少子化が進んでいることや、彼女の兄弟は7人で、その7人で仲良くワイナリーを経営していることなどを教えてくれた。15分くらいの楽しいドライブだった。

ポートワインは、ワインにブランデーなどを加えて酒精強化したお酒のこと。ポルトガルで作られた全ての酒精強化ワインは、ポートと呼んでいいのかと思っていたら、このドウロ渓谷の決められた地域で作ったものしかポートと呼べないとのこと。彼らの土地にも、それを記した石が打たれていた。

訪れたキンタ・ド・サンタ・エフューミア社は1894年の創業。
彼らの前の代までは、葡萄を大きなワイナリーに納めていたようだが、彼らの代になってから、彼らでワインを造り、販売をしている。
バイショ・コルゴ地区サンタ・エフューミア葡萄園産の葡萄を用い、伝統的なラガール(葡萄圧搾機)で足踏みをしてキンタ(ワイナリー)内でポートを造っている。
生産者が瓶詰まで一貫して行っている、数少ない家族経営のメーカーのひとつらしい。

ワイナリー 1Fは、ワインを生産するエリア、貯蔵庫、倉庫。 2Fは、壁前面ガラスで世界遺産ドウロ渓谷を見晴らす最高のオフィス


建物は比較的新しく、ステンレスのタンクもピカピカだ。でも、葡萄の圧搾は、今でも足踏み。凄いこだわり。手前がステンレスタンク、奥に足踏みをする石だかコンクリートで出来たプールのようなもの。


6月1日現在、葡萄は、まだ赤ちゃん


見よ、この景色! ここに1年くらい住みたい・・・
ここの家のわんこ。我々がチーズやらパンやらはちみつやらを廻ってきたから、いい匂いがするのか、ずっとくっついてくる。


さて、お待ちかね、試飲タイム♪
2004年のヴィンテージ・ルビー、何年だったか忘れたけどトゥーニー、10年もののホワイト、20年もののホワイト 4種類を試飲させていただいた。 ルビーが、フルーティ&エレガントでなんとも美味しい。10年もののホワイトも葡萄がフレッシュ&濃厚で、癖になる味わいだ~!
そう、この景色で飲むから、味も100倍美味しいのかも。


ちなみに、ルビーとは、何メートルもある巨大な樽で熟成されたもの。空気が触れる面が少ない分酸化が少ないので、綺麗なルビー色をしている。
トゥーニーは、小さめの樽で熟成、空気に触れる面が多い分、早く熟成しオレンジがかった色あいになる。ホワイトは、白ワインの酒精強化。

パン屋さんが主催と聞いて、4種類のポルトガルの伝統的なパンを焼いてくれ、オリーブオイルもピリっとしたタイプとマイルドなタイプ2種類。季節の無農薬さくらんぼを山盛り!


このワイナリー、アグリツーリズモもやっており、宿泊も可能とのこと。葡萄の収穫シーズンには、手伝うことも出来る。あ~、ここの家の子供になりたい(って?)、7人のうち独身の兄弟がいないか聞くのを忘れた・・・。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« セイアのパン博物館 | トップ | アルデンテはお好き? とこ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ポルトガル2012」カテゴリの最新記事